【ビジネスの裏側】ゲーマーの祭典「eスポーツ」の舞台裏 愛好者が楽しむだけでなく「観戦」の魅力も

 
大阪で行われたeスポーツの大会は盛り上がりを見せていた

 ゲーミングPC(パソコン)などを使い対戦する「eスポーツ」が若者を中心に新たな市場として注目されている。東京だけでなく、関西でも各種大会が開催され、大会の運営会社は引っ張りだこ。そんな急成長の業界の舞台裏を追った。

 異様な熱気 のべ1500人超が会場に

 大阪・難波の「味園ユニバース」は、異様な熱気に包まれていた。ゴールデンウイークに開催されている関西最大級の格闘ゲームの祭典「KVO」で、全国から集まったゲーマーが熱いバトルを展開。3日間の開催でのべ1545人が大会に足を運んだ。主催者の亀井宏之さんは「最初は、ゲームセンターで30人ぐらいから始めた大会なのですが、今では1日500人が参加する大会になりました」と話す。

 この種の大会は、海外では高額賞金が設定されるなど、広く開催されており、近年は日本でも急速に増えている。一般社団法人日本eスポーツ連合・筧誠一郎文化振興委員会委員長によると、「自治体や企業から『eスポーツの大会を開きたい』とのお問い合わせを毎日いただきます」と話す。同連合は、来年秋の茨城国体でも47都道府県対抗でeスポーツの大会を行うことを発表した。

 プロゲーマー、裏方の“争奪戦”が各地で

 eスポーツの興隆は、大会でゲーマーなどの愛好者が楽しむだけでなく、観戦するスポーツとして魅力が高まったことにも影響している。先のKVOの大会運営を協力する運営会社「eスポーツコネクト」の佐加一騎大阪統括は「映像や動画をリアルタイムで配信するライブストリーミングの技術が生まれ、それを利用する方の経験値も上がり、それが見える形で広がっているのが今の流れです」と説明する。

 さらに、佐加氏によれば、「大会開催のオファーが昨年から増え始めて、現在では月3、4本の問い合わせがある状況」とうれしい悲鳴だ。ただ、需要に比例して各地で順調に大会が増加しているかといえば、そうでもない。佐加氏は「扱うゲーミングPCの接続ですとか、映像の見せ方など、ゲームの大会を専門的に運営する会社が、東京以外の地方では決定的に不足しているんです」と明かす。

 eスポーツは、以前から存在していたゲームの大会ではない。「魅せる」要素も加味されるため、ゲーム内容を軽快なトークで盛り上げる実況者も必要となる。大会運営者、技術スタッフ、実況などのゲームに特化した技術がそろい、魅力的な大会ができる。話題を集めるプロゲーマーに加え、不足する裏方の“争奪戦”が、各地で急速に起ころうとしている。

 関西でも続々と新施設オープン

 関西でも続々と新たな施設がオープンしている。兵庫・有馬温泉にある有馬玩具博物館1階のバーが、eスポーツバー「BAR DE GOZAR(バーデゴザール)」として生まれ変わった。eスポーツのライブ配信サイト「Twitch」の映像がお酒を楽しみながら、堪能できる。温泉に浸かったあとに、ブラリとeスポーツを楽しんでみてはいかが?