【飛び立つミャンマー】高橋昭雄東大教授の農村見聞録(31) (1/3ページ)

2015.11.5 05:00

チャウセー郡タウンフルェ村で田植え中の早乙女たち。誰に投票するかと質問してみると、候補者は知らないが、ドー・ス(アウンサン・スーチー氏のこと)の政党に投票する、と答えた=8月(筆者撮影)

チャウセー郡タウンフルェ村で田植え中の早乙女たち。誰に投票するかと質問してみると、候補者は知らないが、ドー・ス(アウンサン・スーチー氏のこと)の政党に投票する、と答えた=8月(筆者撮影)【拡大】

 ■総選挙前の村を歩いて

 11月8日の投票日まであと3日となった。ビルマ族が多く住む7つの管区域(Region)では、アウンサン・スーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)の圧勝、与党連邦団結発展党(USDP)の苦戦が予想されているが、農村部で両党はどのような活動をして、村人はそれをどう受けとめているのであろうか。村で見聞した選挙関係の情景、2人の議員候補者とのインタビュー、そして電話での村人との会話をもとに、ミャンマーの村での選挙戦の様相を描いていくことにしよう。

 ◆有力者に働きかけ

 USDPから立候補した、チャウセー郡の下院(Pyithu Hluttaw)議員候補のアウンミンタン氏は、現在マンダレー管区域の議員であり、私とは旧知の仲である。医学部を中退し、鶏の餌の販売を生業としている、61歳の男性である。この選挙区のUSDP候補としては、チャウセー郡出身の元国軍将校であり、退役後、在日ミャンマー大使を務めたキンマウンティン氏が挙がっていたが、現下院議員であり、元軍政トップのタンシュエ元国家平和開発評議会(SPDC)の子飼いの部下であったタウン氏がこれを退け、より勝てそうな候補としてアウンミンタン氏を選んだのだという。

 彼はUSDPが不人気であり、元将校がいくら地域振興や貧困削減に貢献したとしても、決して当選しないことを、前回の補欠選挙で学んだという。彼の選挙戦略は、郡内の村々をくまなく回って、ヤッミーヤッパ(村の父母)と呼ばれる有力者たちに働きかけて、彼らのオーザー(影響力)によって集票する、というどぶ板式である。

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