【視点】高高度核爆発が日本を襲うとどうなる? 「電磁パルス」攻撃の脅威 (1/3ページ)

 □産経新聞論説委員・榊原智

 核兵器・弾道ミサイル戦力の保有を諦めない北朝鮮をめぐり、緊迫した情勢が続いている。隣国である日本は北の核・ミサイルに備えなければならないが、それには意外な形の脅威も含まれる。

 その一つかもしれないのが、核兵器を高さ30キロメートルから数百キロメートルもの高高度(高層大気圏)で爆発させておこす「電磁パルス(EMP)攻撃」だ。

 原爆や水爆について、日本人は1945年の広島、長崎の惨禍を連想する。広島では上空600メートル、長崎は上空500メートル付近で原爆が爆発した。核爆発で生じるとてつもない熱線、爆風が大きな被害をもたらす。放射線による被害も伴う。

 一方、EMP攻撃は核爆発の現場があまりに高高度であるため、熱線、爆風、放射線で直接死傷する人は出ない。

 にもかかわらず、高高度核爆発によるEMP攻撃にさらされた国家の文明社会は崩壊する恐れがある。日本なら、何千万人もが餓死に追い込まれるかもしれない。

 核爆発で強力なEMPが生じる。現場が高高度なら、下方の極めて広い領域にわたって、対策を施していない電子機器・電子回路に過剰な電流が流れる。電子機器・回路は破壊されたり、誤作動したりする。

国中の発電所や送電網が機能不全に…社会システム崩壊で飢えが襲う

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。