ジャパンライフ、資産隠しの疑いも 不透明な不動産取引 「パンドラの箱」は開くのか (4/4ページ)

 2月に入っても本社では書類などを段ボール箱に詰め込む作業が続いていた。債権者が破産を申し立て、東京地裁が保全管理命令を出した2月9日夜も、本社には大量の書類が詰め込まれた箱が並んでいた。

 本社にあった大量の証拠資料をすべて運び出す寸前の保全命令だったのだろうか。関係者のひとりは、「ジャパンライフは本社を埼玉県の工場に移すようだ」と話していたが、重要書類の行く先はどこなのか。

 被害弁護団の迅速な破産申し立てで、東京地裁はジャパンライフに保全管理命令を出した。破産開始決定が下りると幹部や社外への資金、資産の流出先などを管財人が調査する。果たしてパンドラの箱が開くのだろうか。

 保全管理命令が出てからジャパンライフは(2月13日時点で)対外的なコメントを一切出していない。

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