新燃岳の警戒範囲縮小 御鉢はレベル引き下げ

白煙を上げる新燃岳。中央の黒い部分は火口からあふれ出た溶岩流=14日午後0時14分(共同通信社ヘリから)
白煙を上げる新燃岳。中央の黒い部分は火口からあふれ出た溶岩流=14日午後0時14分(共同通信社ヘリから)【拡大】

  • 地球観測衛星「ASNARO2」が10日午前6時34分に捉えた新燃岳の火口。火口の左上(北西部)の部分で溶岩流があふれ出ている(NEC提供)

 宮崎、鹿児島両県にまたがる霧島連山の火山活動について、気象庁は15日、新燃岳での噴火活動が低下傾向にあるとして、警戒範囲を火口半径約4キロから約3キロに縮小した。噴火警戒レベルは3(入山規制)を維持する。

 また、御鉢では火山性地震が減少したとして、警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げ、噴火警報を解除した。

 新燃岳は1日に小規模な噴火を起こした後、6日以降は爆発的噴火を断続的に繰り返している。10日には大きな噴石が火口から1・8キロまで飛散し、気象庁は警戒範囲を半径4キロに拡大した。ただ、その後は低周波地震が減少するなど、噴火活動がさらに活発になる兆候はない。

 御鉢は、2月9~16日に火山性地震が増え、レベル2になっていた。その後、地震は1日当たり数回と少ない状態が続いており、噴火の兆候は見られないとしている。