「救済終了」発言を撤回 水俣病原因のチッソ社長

 水俣病の原因企業チッソは18日、後藤舜吉社長が「水俣病特別措置法の救済は終わっている」と発言した問題で、撤回や早期辞任を求めた水俣病被害者・支援者連絡会の抗議文に対し、「言葉足らずを深く反省し、不安と不快の念を与えた発言を撤回する」との後藤氏の回答書を出した。

 同社の新井次郎事務部長が、熊本県水俣市にあるチッソ水俣本部で連絡会の人々に手渡した。後藤氏の進退については「責任を全うするため社長を継続する」と述べた。 回答書で後藤氏は、発言の意図を「特措法に基づく救済措置対象者の判定が終了し、一時金支払いを実施していることから、一定の区切りがついていることを申し上げた」と弁明。「今後も補償完遂のため努力を傾ける」とした。

 後藤氏の発言は、水俣病の公式確認から62年となった今月1日、犠牲者慰霊式の後で報道陣に語ったもの。チッソの事業を継いだ子会社JNCの早期上場にも意欲を見せた。特措法は上場の条件として、救済の終了や環境相の承認などを求めている。

 特措法による未認定患者の一時金申請などは2012年7月に締め切られたが、患者認定申請や損害賠償請求訴訟は継続中。中川雅治環境相は慰霊式後に「救済終了とは言い難い」との考えを表明。連絡会は今月9日に同社を訪れ、抗議文を提出し回答を求めていた。