胎児遠隔診断、心臓病発見で手術成功

 インターネットを活用して遠方の病院から送られた胎児の心臓の動画を診断し、先天性の心臓病を発見、出産後に手術に成功したと、近畿大病院小児科(大阪府大阪狭山市)が23日、発表した。妊婦がかかりつけの病院から移動せずに専門医の診断を受けられ、専門医が少ないへき地などの医療充実に役立つとしている。

 同科の稲村昇講師によると、2016年から大阪府内の5つの医療機関とネットで結び、超音波診断装置を使った胎児の心臓動画の遠隔診断を約500件実施。昨年12月、妊娠28~30週の男児2人の心臓動画を診断し、気管と食道が心臓付近の血管で圧迫される先天性心臓病「重複大動脈弓」を発見した。2人は今年、出生後に手術を受け、完治した。重複大動脈弓は、生まれた後、病状が重くなってからでないと呼吸不全などの症状が出ないため、早期診断が重要という。遠隔診断システムは2000円の保険外診療で受診できる。