冒険マラソン 辺境の悪路に挑む (1/4ページ)

2016年のポーラー・サークル・マラソン(アルバトロス・トラベルズ提供)
2016年のポーラー・サークル・マラソン(アルバトロス・トラベルズ提供)【拡大】

  • 4月に開催されたボストンマラソン(AP)
  • マダガスカルの大会も人気の一つ(マラソン・ツアーズ)
  • モロッコ南部で4月に行われたマラソン大会(AP)

 マラソンランナーに恐れられ、語り草になる難所の一つが、ボストンマラソンの30キロメートル過ぎにある「心臓破りの丘」である。500メートル余りのうち約27メートルを駆け上がる坂ともなればどんなレースでもきついものだが、ボストンマラソンの場合は最も苦しいとされる区間にそれが待ち構えてランナーを苦しめる。

 最近のデータによると、2016年のランニング・ジョギング人口は米国だけでも6400万人。アボット・ワールド・マラソン・メジャーズが主催するマラソン競技シリーズ「ワールド・マラソン・メジャーズ」では、それを構成する六大レース(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)の制覇を目指すランナーが増加し、レースに出場すること自体が難しくなりつつある。

 アルバトロス・トラベルズ(コペンハーゲン)の広報担当者であるスティーン・アルブレックツェン氏は「過去10~15年で、マラソンはマイナーで特殊な競技から、普通の人が挑戦できる人気のスポーツに変わった」と述べる。

 2年先まで順番待ち

 シティーマラソンがこのように巨大で組織的なイベントと化す一方で、より冒険的な42.195キロメートルを求めるランナーも増えている。旅行会社が扱う最近のマラソンツアーには、北極圏や万里の長城(中国)、ヨルダンのペトラ遺跡、ミャンマーのバガン遺跡を走るものもある。これらのマラソンは、極端な長距離を走る「ウルトラマラソン」ではない。あくまでも距離は42.195キロメートルだが、大人数での走行、豊富に用意される軽食、きれいな舗装道路とは無縁である。

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