仏大統領、偽ニュース対策で法整備 (1/3ページ)

5月、経済協力開発機構(OECD)フォーラムに出席した仏マクロン大統領(ブルームバーグ)
5月、経済協力開発機構(OECD)フォーラムに出席した仏マクロン大統領(ブルームバーグ)【拡大】

 フェイク(偽の)ニュース対策に取り組む意向を示していたフランスのマクロン大統領は、そのための法整備に乗り出した。問題は、マクロン氏が世界各国の指導者と同じフェイクニュースという魔物を封じ込めることは一筋縄ではいかないと、じきに学ぶだろうことだ。

 古い措置では防げず

 2017年の仏大統領選期間中に自身も偽情報作戦の標的となったマクロン氏による「フェイクニュースと戦う」ための法案は、先ごろ議会に提出された。これは過激派グループやロシア・トゥデイ(RT)のような代替メディアが捏造(ねつぞう)するフェイクニュースから、フランスの選挙を守ることを目指すものだ。

 ソーシャルメディア業界の観測筋は、この法案で提案されているような古めかしい措置では、ツイッターやフェイスブックの時代において瞬く間に拡散されるフェイクニュースを防ぎ切れないとみている。

 「彼らは明日の偽情報を昨日のツールで取り締まろうとしている」と、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上のフェイクニュースを調査するベルギーの非営利団体、EUディスインフォラボのアレクサンドル・アラフィリップ事務局長は語る。「焦点を当てるべきは偽情報が蔓延(まんえん)し、影響を及ぼすメカニズムだ。これに取り組まない限り、法整備は無意味だ」

 この法案が可決されれば、SNS上のスポンサー付きコンテンツはその旨が表示され、裁判官がフェイクニュースと判断した場合には削除やアクセス遮断を命じることができるようになる。マクロン氏は露系メディアのRTやスプートニク、米ブライトバート・ニュースらによる情報工作が選挙結果を左右しかねないとして、19年の欧州議会選挙に間に合うように施行したい考えだと、同氏に近い仏政府関係者は話している。

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