トランスジェンダー、書類などで確認 お茶の水女子大学長

記者会見するお茶の水女子大の室伏きみ子学長=10日午前、東京都文京区
記者会見するお茶の水女子大の室伏きみ子学長=10日午前、東京都文京区【拡大】

  • トランスジェンダーの学生を受け入れる方針について記者会見するお茶の水女子大の室伏きみ子学長(右)ら=10日午前、東京都文京区

 お茶の水女子大(東京都文京区)は10日、室伏(むろふし)きみ子学長が記者会見を開き、戸籍上は男性でも自身の性別が女性と認識しているトランスジェンダーの学生を平成32年4月から受け入れることを正式に発表した。これまで「女子」としていた入試の出願資格を今後、「戸籍または性自認が女子」と改めるほか、入試では学生に事前に申し出てもらい、大学側が書類などで出願資格を確認する。

 室伏学長はトランスジェンダー学生の受け入れについて「多様性を包摂(ほうせつ)する社会の対応として当然。真摯(しんし)に学ぶことを受け入れるのは自然な流れだ」と述べた。

 同大によると、受け入れは32年度の学部と大学院の新入生からが対象で、入学後の学生生活も支援する。34年度からは編入も可能。今年から施設整備などの準備に着手し、受け入れに向けて新設する委員会でガイドラインをつくる。文部科学省によると、国内の女子大で受け入れを決めたのは初とみられる。

 当事者とみられる人からトランスジェンダー学生の受け入れについて問い合わせがあったことをきっかけに、同大は28年度、大学執行部などで構成するワーキンググループを設置、検討に着手した。学生や教職員らへの説明会も複数回開き、反対意見はなかったとしている。

 トランスジェンダー学生をめぐっては近年、米国の複数の女子大が入学資格を与えているほか、国立の奈良女子大でも学内にワーキンググループを設置して「受け入れを前向きに検討」(担当者)。私大でも津田塾大、日本女子大、東京女子大など複数の女子大が検討を進めている。文科省の25年度の調査では、全国の小中高校で性同一性障害とみられる児童生徒は少なくとも606人に上ることが明らかになっている。