【先端技術大賞】斬新発想 持続可能な発展導く 東大大学院・照月さんや東レなど表彰

授賞式後のレセプションで、経済産業大臣賞を受賞した東レの増田正人氏から研究の説明を受けられる高円宮妃久子さま=11日午後、東京・元赤坂の明治記念館
授賞式後のレセプションで、経済産業大臣賞を受賞した東レの増田正人氏から研究の説明を受けられる高円宮妃久子さま=11日午後、東京・元赤坂の明治記念館【拡大】

 優れた研究成果を挙げた理工系学生や企業・研究機関などの若手研究者を表彰する、フジサンケイビジネスアイ主催の「第32回 独創性を拓く 先端技術大賞」(後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、ニッポン放送、産経新聞社)の授賞式が11日、高円宮妃久子さまをお迎えし、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた。

 先端技術大賞は科学技術創造立国の実現に向け、最先端技術の研究に励む若者の独創性を育み、勉学・研究への意欲を高めて世界のひのき舞台で活躍する人材を創出するのが狙い。

 式典では、昆虫の嗅覚機能を利用した匂いセンサーの研究に取り組んだ東京大大学院の照月(てるつき)大悟さんに、学生部門のグランプリに相当する「文部科学大臣賞」が、超精密な複合断面の形成を可能とする革新的な紡糸技術「ナノデザイン」の研究開発で成果を残した東レには、社会人部門の最高賞「経済産業大臣賞」が、それぞれ贈られた。

 このほか、深紫外LED(発光ダイオード)や安心・安全な水環境につながる排水の処理技術など6件の研究も顕彰。各賞受賞者に賞状と副賞の研究奨励金が贈られた。

 審査委員長を務めた日本工学アカデミー会長の阿部博之・東北大名誉教授は「特定の学問に当てはめることができない複合的かつ高水準の研究が数多く見られた。学生部門では斬新な発想やユニークな着想に加え、AI(人工知能)などの研究も目立った。社会人部門では、既に私たちの生活に浸透している技術や製品の研究開発、材料、エレクトロニクス関連の技術が多かった」と講評した。

 その上で、「科学技術は未来への夢を与えてくれるだけではなく、持続可能な人類社会の実現にとっても、その発展は必要不可欠。若い研究者の皆さんが世界を舞台にさらに活躍されることを祈念する」と述べた。