【道標】温室ガス招くプラごみ問題 焼却以外の持続的な処理体制必要 (1/3ページ)

東京農工大教授の高田秀重氏
東京農工大教授の高田秀重氏【拡大】

 カナダでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)で採択された海洋プラスチック憲章に、日本は米国とともに署名を拒否した。憲章には、環境汚染と温室効果ガスの放出を抑えるため、使い捨てプラスチックの使用削減、プラスチックの再使用・リサイクル促進などを進め、2030年までに全てのプラスチックを再使用・リサイクル、エネルギー回収可能にするといった数値目標が盛り込まれた。

 日本政府の拒否の理由は、国内での条件が整っていないとのことだが、使い捨てプラスチック削減は、2年前の国連の会議でも提案されており、時間がなかったというのは言い訳にすぎない。

 背景にある大きな問題は、日本ではプラごみの約70%が焼却処理されていることだ。熱を回収する場合が多いが、プラスチックの大量焼却は温室効果ガスの発生源になり、地球温暖化対策のためのパリ協定の考え方に反する。

 憲章は、まず使い捨てプラスチックの使用自体を極力減らし、それでも発生するプラごみは再利用、さらにリサイクルし、最後の手段として燃やしてエネルギー回収するとの考えだ。日本は燃やすことが最優先になっているので、署名できなかったと考えられる。

より深刻な問題は