オプジーボ開発、産学連携の成功例 共同研究広がる 本庶佑氏ノーベル賞 (1/2ページ)

ノーベル医学生理学賞に決まり、京大で会見を行う京都大学・本庶佑特別教授=1日午後、京都大学(永田直也撮影)
ノーベル医学生理学賞に決まり、京大で会見を行う京都大学・本庶佑特別教授=1日午後、京都大学(永田直也撮影)【拡大】

 世界のがん治療を革新した免疫治療薬「オプジーボ」は、ノーベル医学・生理学賞の授与が決まった本庶佑氏の基礎研究と小野薬品工業が足並みをそろえて、製品化にこぎつけた「産学連携」の成功例と位置付けられる。大学や学術機関の優れた研究を取り入れて、創薬を目指す動きが製薬業界で活発になっている。

 新薬開発の成功率は「2万~3万分の1」といわれるほど難しい。画期的な新薬ともなれば、その確率はさらに低く、「宝くじに当たるようなもの」(製薬社員)との声さえもれる。

 本庶研究室で「PD-1」を発見してからオプジーボが販売されるまで二十数年かかっているが、基礎研究が実用化に至らないケースが多い中で、比較的、早期に製品にできた珍しい例として注目されてきた。

 成果に結びついたのは、企業との連携があったからだ。「大学や研究機関が薬の開発をしようとしても、莫大なお金が必要となる」とかねてから本庶氏も大学の研究室の弱点を指摘していた。

 一方、製薬会社側では、自社の研究体制だけでは、新薬の開発が難しくなっている。資金力の乏しい大学側と互いの弱点を補完する構図は、製薬業界で目立っている。

 武田薬品工業は、27年から山中伸弥・京都大学教授が率いる京都大学iPS細胞研究所と複数のプロジェクトを立ち上げて、共同研究を実施。大日本住友製薬も同年から共同研究先の公募を始め、創薬基盤の強化に乗り出している。

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