科学技術

がん免疫治療薬「オプジーボ」は投薬中止後も作用継続 阪大などのグループが発表

 ノーベル医学・生理学賞受賞が決まった本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大特別教授の研究成果を基に実用化されたがん免疫治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)が、投与を中止した後も患者の免疫細胞(T細胞)に結合し、作用が長期間続く可能性があると、大阪大などの研究グループが4日付の米科学誌電子版に発表した。

 オプジーボは固形がんの場合、効果がある患者が3割前後とされ、効かない人への治療や副作用への対応が課題。研究結果により、患者がオプジーボから抗がん剤治療に移行後も、オプジーボの影響を考慮して副作用の継続期間を検討できるなど、適切な治療につなげられる可能性がある。

 グループは、オプジーボの治療が無効か、副作用で治療中止になった肺がん患者8人の血液を分析。20週間以上にわたりT細胞にオプジーボが結合していることを確認した。

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