「パワハラに社内規定」56%、5年で23ポイント増 民間機関が440社調査

 上司による暴言など、職場でのパワーハラスメントを防止する社内規定を設けている主要企業は56.4%に上ることが、民間機関「労務行政研究所」(東京)の調査で分かった。5年前の前回調査から23.2ポイント増えた。政府はパワハラの法規制の是非を検討しており、問題への関心の高まりを受けて整備を進める企業が増えた形だ。

 今年1~4月に調査を実施し440社から回答を得た。上場企業と、資本金5億円または従業員500人以上の非上場企業が対象。

 パワハラについて社内規定を設けているのは56.4%だった。セクハラは69.3%、妊娠や出産、育児を理由に不利な扱いをするマタハラは45.7%。性的少数者(LGBT)差別の禁止規定は7.3%にとどまった。

 同研究所の担当者は「ルールを明確に示さないと被害者が泣き寝入りとなるケースも多い。規定整備をさらに進め、働きやすい職場環境につなげるべきだ」と指摘した。

 パワハラ防止策をめぐっては厚生労働省の労働政策審議会分科会で議論。労働側が法規制に賛成する一方、企業側は「業務上の指導との線引きが難しい」と慎重姿勢で年内に結論が出る見通しだ。

 社内規定は一般的に、どの場合がハラスメントに当たるかや、被害者のプライバシー保護策などを就業規則に盛り込む。