【寄稿】GCASからJCASへ 2019年G20に向け、脱炭素化の潮流を確実なものに (1/2ページ)

グローバル気候行動サミット(GCAS)での米カリフォルニア州知事のスピーチの様子(C)WWFジャパン
グローバル気候行動サミット(GCAS)での米カリフォルニア州知事のスピーチの様子(C)WWFジャパン【拡大】

  • 気候変動アクション日本サミット(JCAS)では、脱炭素に向け新しい宣言に署名した(C)気候変動イニシアティブ事務局
  • 表GCASで発表された目標・活動の例(一部抜粋)

 

 □WWFジャパン 自然保護室 気候変動・エネルギーグループ長 山岸尚之

グローバル気候行動サミット

 米カリフォルニア州サンフランシスコで9月14日までの3日間、「グローバル気候行動サミット(GCAS)」が開催された。これは、各国政府の代表が参加する通常のサミットとは異なり、非国家アクター(企業、自治体、市民社会など)を主役として開催された会議だった。

 カリフォルニア州の主催だが、共同議長には、ジェリー・ブラウン同州知事のほか、パトリシア・エスピノーザ国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局長、インドの自動車メーカー大手マヒンドラグループのアナンド・マヒンドラ会長、マイケル・ブルームバーグ国連気候変動特使、解振華・中国気候変動事務特別代表、ユース担当国連事務総長特使のジャヤトマ・ウィクラマナヤケ氏など多彩な顔ぶれがそろった。

 こうしたサミットが開催されるようになった背景には、トランプ米大統領のパリ協定離脱宣言(2017年)をきっかけに広まった「We Are Still In(WASI)」運動がある。この運動は、トランプ大統領のパリ協定離脱宣言に対し、州・都市、企業、学術機関が結束して「(パリ協定に)それでも居続ける」との意志を示した。米国社会が、大統領の方針だけで脱炭素化の潮流から外れるわけではないことを、国際社会に再認識させることに一役買った運動である。

 この流れを受け、GCASでは、非国家アクターの取り組みを可視化し、さらに次のステップを打ち出すという一般的な目的とともに、サミットという露出機会の提供を通じて、具体的な目標やアクションを各主体・グループに誓約させ、活動を加速させるという狙いがあった。

5つの主要テーマ

 GCASでは5つの個別テーマを設定し、それに基づいた各主体の新しい目標や活動の公表を求めた。個別テーマは、健全なエネルギーシステム(Healthy Energy Systems)、包摂的な経済成長(Inclusive Economic Growth)、持続可能なコミュニティ(Sustainable Communities)、陸域と海洋のステュワードシップ(Land and Ocean Stewardship)、変革的な気候関連投資(Transformative Climate Investments)-の5つである。エネルギー、企業の気候変動対策、州・都市の取り組み、森林や海洋などの対策、投資がテーマとして設定されたといえる。

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