トルコで「囲碁熱」じわり 参加者増、大学の授業にも導入

アンカラのカフェで囲碁を打つ人たち=8月(共同)
アンカラのカフェで囲碁を打つ人たち=8月(共同)【拡大】

 トルコで市民の「囲碁熱」がじわじわと高まっている。国内の囲碁大会への参加者が増え、囲碁を教育に取り入れる大学もある。トルコの囲碁協会は「もっと多くの人にプレーしてほしい」と普及に力を入れる方針で、囲碁を通じた日本との交流拡大も期待している。

 首都アンカラのカフェ。8月の日曜日の午後、集まった市民約10人がテラス席に碁盤を置き、対局を始めた。6歳と8歳の女の子も参加している。「毎週20人は集まる。今日は別都市で大会があるので少ない」。囲碁協会副会長のエレン・クルテルさんが笑顔で語った。

 囲碁協会は1995年に設立された。アンカラの国立中東工科大で80年代後半に囲碁クラブをつくった故アルパル・クルンチュ氏らが設立を主導した。

 その後、最大都市イスタンブールや西部イズミルなどにも囲碁クラブが発足、各地で大会が行われるようになった。毎年12月には、95年に交通事故で亡くなったクルンチュ氏の名を冠した全国大会を開催している。昨年は2004年大会の約5倍の約250人が参加した。

 クルテルさんによると、アニメ化された人気漫画「ヒカルの碁」から囲碁を知るトルコ人が多い。クルテルさんも学生時代にインターネットでアニメを見て「感動」し、囲碁の世界に入った。人工知能(AI)の「アルファ碁」が世界トップ棋士に勝ったニュースも、トルコ人の囲碁への関心を高めた。

 クルテルさんは国立ハジェテペ大で囲碁の授業を受け持ち、受講生が増加している。アンカラの私大でも最近授業に取り入れられたという。

 「囲碁は人間形成に役立つ」と語るクルテルさんは、アンカラで市民向けの囲碁教室を開くことも計画中だ。「囲碁を通じ、日本との交流が増えてほしい」と話した。(アンカラ 共同)