「反中国防止」で香港メディアに圧力 国家安全条例制定への下地ならしか (1/2ページ)

香港メディアに対する事実上の圧力が高まっている(ブルームバーグ)
香港メディアに対する事実上の圧力が高まっている(ブルームバーグ)【拡大】

 中国政府関係者が香港メディアに対し、「外部勢力」が北京当局に挑戦するのを防ぐ手助けをするよう促した。これは、中国共産党が新たな厳しい「国家安全条例」の下地をならしていることを示している。

 香港メディアの幹部は、このほど北京を訪問。訪問団を率いた星島新聞グループの蕭(しょう)世和最高経営責任者(CEO)によると、中国共産党中央政治局委員で中央宣伝部長の黄坤(こん)明氏は香港メディアに対し、「外部勢力」が香港を中国本土を妨害するための都市と変えるのを防ぐための手助けとなるよう期待すると発言した。

 中国国務院(内閣)香港マカオ事務弁公室の張暁明主任はこれに続く会談で黄氏の発言を擁護。蕭氏は「香港が反中国、反共産党の拠点として使われてはいけないとの発言は何ら珍しいことではない」と話す。

 もちろん、北京寄りの関係者はかねて米国や英国という「外部勢力」の影響に不満を抱いている。だが、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の記者、ビクター・マレット氏のビザを更新しないという香港においてまれな決定が行われた後で、この警告は重い意味を持つ。マレット氏は今夏、香港外国記者協会で香港独立を主張する団体の講演会を主催していた。

 黄氏の発言は、北京当局が元英国統治領において反対勢力を制限するための広範なキャンペーンを行う中で高まる香港メディアへの圧力を映し出している。この懸念を際立たせたのは、黄氏の発言を紹介した蕭氏の(SNSなどの)アカウントで起きた論争だ。蕭氏は当初、黄氏は外国が干渉する拠点となることを警告したと述べたが、間もなくその意見を後退させ、修正した。香港ジャーナリスト協会は、黄氏の発言について説明を求める声明を出している。

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