国際宇宙ステーションから小型カプセル回収 JAXA 日本初の帰還に成功

船に揚げられる小型回収カプセル=11日、南鳥島近海(JAXA提供)
船に揚げられる小型回収カプセル=11日、南鳥島近海(JAXA提供)【拡大】

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日午前7時ごろ、国際宇宙ステーションから実験試料を入れて放出した小型回収カプセルを太平洋の南鳥島近海に着水させた。カプセルは船で駆け付け回収。ステーションで作製した試料を、日本が初めて自力で持ち帰った。宇宙にある物体を安全に地上に下ろす技術は、将来的には有人宇宙船の開発にも必要となる。日本の宇宙開発の大きな節目となった。

 JAXAの植松洋彦・HTV技術センター長は記者会見を開き「(カプセルの)状態は非常に良い。計画通りに成功した。これがないと先に進めないという技術を日本が獲得した」と喜んだ。今回はカプセルを途中まで無人補給機「こうのとり」とともに地球へ運んだが、カプセルのみでも帰還できるような技術開発を進めるという。

 カプセルは大気圏再突入の際の高温に耐える設計で、パラシュートや噴射装置で落下の速度や場所を制御する。直径約84センチ、高さ約66センチの末広がりをした円筒形。11日午前10時25分ごろ、南鳥島から約660キロ離れた海上で船により回収された。13日ごろに南鳥島で中の試料を航空機に移してJAXAの筑波宇宙センター(茨城県つくば市)に運ぶ。

 中身は宇宙の無重力環境で結晶化させたタンパク質。保冷剤と断熱容器を使い、セ氏4度を1週間程度保てるようにした。無事だったか今後確認する。

 カプセルは9月、新型のリチウムイオン電池などの物資を運んだこうのとり7号機とともにステーションに運んだ。試料を入れ、8日にステーションを出発した。