EU、英の離脱条件で合意 メイ首相、議会説得に全力

25日、ブリュッセルで記者会見するメイ英首相(AP)
25日、ブリュッセルで記者会見するメイ英首相(AP)【拡大】

 欧州連合(EU)は25日にブリュッセルで開いた臨時首脳会議で、英国のEU離脱条件に正式合意した。同時に首脳らは代替案はないとし、英議会が現在の離脱案を拒否してもより良い合意が得られることはないと警告した。

 離脱案に対して英国で強い抵抗があるなか、メイ英首相は「数週間」におよぶ「キャンペーン」を自ら主導すると発表し、議員らの説得に全力を挙げる構えだ。英議会は同案受け入れの是非をクリスマス前に採決することになる。

 メイ首相はブリュッセルでの記者会見で、可能な限りの最善の条件で合意したとし、「英議会で、そしてその先の機会で、私はそのことを全身全霊で主張し、キャンペーンを展開していきたい」と述べた。

 英議会が離脱案を拒否した場合は辞任するかと質問されると、メイ氏は直接的な答えを2度避けた上で、支持を得ることに集中しているとし、問題は自身の将来ではなくEUからの離脱を成し遂げることだと語った。

 メイ首相の離脱案は与党・保守党内から強い反対を受けている。英議会が今回の離脱案を承認しなかった場合、英国は来年3月、合意がないままEUを離脱し、離脱に伴う衝撃を和らげる移行期間も設定されないことになる。

 EUの行政執行機関である欧州委員会のユンケル委員長は、英議会が離脱案を否決すれば新たな交渉が始まると期待する者は「一瞬」にして失望するだろうと、くぎを刺した。オーストリアのクルツ首相も「受け入れるか、立ち去るかの状況だ」と続けた。(ブルームバーグ Tim Ross、Lyubov Pronina)