【近ごろ都に流行るもの】埋もれた食、都会で宝に ブランド目指す「地産“他”消」 (1/3ページ)

小豆島のオリーブ飼料で育った黒毛和牛がメーンの「鉄板焼きSETO」=東京都港区「ポンテせとうみ」内
小豆島のオリーブ飼料で育った黒毛和牛がメーンの「鉄板焼きSETO」=東京都港区「ポンテせとうみ」内【拡大】

  • 「戸島ぶり」の“他消”拡大を目指し、東京の飲食店で「ぶりしゃぶ」作りを教える岩村敬士さん=東京都江東区
  • 小豆島のオリーブ飼料で育った黒毛和牛がメーンの「鉄板焼きSETO」=東京都港区「ポンテせとうみ」内
  • 小豆島のオリーブ飼料で育った黒毛和牛がメーンの「鉄板焼きSETO」=東京都港区「ポンテせとうみ」内
  • 小豆島の産品を集めて開店した「ポンテせとうみ」。入口に名産のオリーブの木が描かれている
  • JR浜松町駅前。正面の世界貿易センタービルが再開発される好立地に開店した「ポンテせとうみ」
  • 日本のプロ野球や大リーグでも活躍した岩村さんの弟、明憲さんもポスター(左)で協力している

 農産物や魚介類を産地で食べる「地産地消」をもじった「地産他消」が広がりを見せている。「他消」とは他所で“外貨”を稼ぐこと。第一次産業の維持発展には、先細る地方経済に依存せず、東京などの大消費地に打って出ることが不可欠だ。2年後の東京五輪特需も見据え、豊かな自然が育んだ高品質な食材が続々上京、ブランド化を目指している。仕掛け人には元プロ野球選手も…(重松明子)

 文字通り「ブリブリ」の歯応え。締まった身からわき出る脂がまろやかで甘い。愛媛県宇和島市の「戸島(とじま)ぶり」だ。

 「これまで産地も知られず『国産』『愛媛県産』として流通していたが、今後は『戸島』をブランドにしたい」と、戸島ぶりの飼料や健康管理を担う「アクアプラス」(愛媛県宇和島市)の岩村敬士社長(42)。今秋から東京の飲食店に売り込んでいる。

 戸島は宇和島港沖約20キロ、豊後水道南部の宇和海に浮かぶ。「瀬戸内海からと太平洋からの潮流が激しく交わり、筋肉質のブリが養殖できる最高の海。個体差が大きい天然物に比べ、安定した品質で出荷できます」と岩村さん。

 取り扱いを決めた鮮魚卸「かいせい物産」(東京都中央区)の宮崎成人社長(59)も、「普通の養殖は身が柔らかく養殖臭があるが、戸島産は筋肉が固く、臭みもない。飼料がよく研究されており、天然物よりも上」と太鼓判を押した。

 11月から「戸島ぶりしゃぶ」が首都圏の飲食店でメニュー化。「俺の魚を食ってみろ!!神田本店」(東京都千代田区)では、1人前2138円で提供。同じく神田の「串吟3号店」、居酒屋チェーン「ひもの屋」の5店舗(渋谷、新宿、西池袋、蒲田、川崎)、「すしえもん」高尾店(東京都八王子市)、花湯スパリゾート(埼玉県熊谷市)にある「いろはのゐ」の宴会コースなどに広がっている。

 仕掛け人の岩村さんは、元プロ野球選手だ。

「野球は弟に任せた」