メイ英首相の議会対策後退 EU離脱合意案 修正阻止を断念

 英国のメイ政権は欧州連合(EU)が首脳会議で正式決定した英国との離脱合意案をめぐり、修正を求める議員の動きを封じることを断念した。匿名の当局者が明らかにした。

 EUと首相が合意した離脱合意案と政治宣言案への議会承認を得るための最終的な採決を控え、政府は下院による離脱条件の修正を阻止するつもりだったが、政治家の反対に直面し、戦術を撤回したという。

 これに伴い議員らは、首相提案への一連の修正を求める動議を自由に提出できるようになり、新たな国民投票やEUとの別の合意案に対する要求がそうした修正に含まれることもあり得る。このため、英国のEU離脱の今後の方向性に大きな意味を持つことになりかねない決定といえる。

 12月11日の議会採決を前にメイ首相が議会対策を後退させた事実を見る限り、EUとの離脱合意案の破棄を望む与党保守党内の造反組との戦いに敗れることを首相が承知している様子がうかがえる。

 保守党議員の100人近くが離脱合意案に反対すると公言している。合意案の承認をめぐる採決は、12月11日午後7時(日本時間12日午前4時)から行われる。(ブルームバーグ Robert Hutton)