本庶氏「地球上の全ての人に治療を」 ノーベル賞授賞式・晩餐会

ノーベル賞授賞式後の晩餐会でスピーチする本庶佑・京都大特別教授=10日、ストックホルム(共同)
ノーベル賞授賞式後の晩餐会でスピーチする本庶佑・京都大特別教授=10日、ストックホルム(共同)【拡大】

 2018年のノーベル賞授賞式が10日夕(日本時間11日未明)、ストックホルムのコンサートホールで開かれ、医学・生理学賞の本庶佑(ほんじょ・たすく)・京都大特別教授(76)にカール16世グスタフ・スウェーデン国王が最高の栄誉を示すメダルと賞状を授与した。本庶氏は終了後「素直に喜んでいます」と述べた。

 本庶氏はジェームズ・アリソン米テキサス大教授と共同受賞。免疫を利用した新たながん治療法の実用化に道を開いたと評価された。

 日本人の医学・生理学賞は16年の大隅良典氏に続く5人目の受賞。日本出身のノーベル賞受賞者は長崎県出身の英国人作家カズオ・イシグロ氏を含めると27人。

 本庶氏は「日本で研究してきた」との思いを込めて、えんび服ではなく妻の滋子さん(76)と和服で出席。華やかなファンファーレが鳴り響く中、医学・生理学賞のメダルと賞状が贈られた。

 本庶氏は免疫細胞の表面で働くタンパク質を発見、免疫機能のブレーキ役だと突き止めた。このブレーキを外して免疫にがん細胞を攻撃させる「がん免疫療法」を実現。授賞理由では「がんに対する闘いにおける転機となり、多くの患者、全ての人類の利益をもたらした」とたたえられた。

 本庶氏は授賞式後、ストックホルム市庁舎での晩餐(ばんさん)会に出席。自身の発見が道を開いたがん免疫療法について「地球上の全ての人に広く行き渡ることを切に願う」とスピーチした。(ストックホルム 共同)