ソ連で生まれた1100代目の「ハエ」、まさかの“お宝”に!? なぜ注目されているのか (4/6ページ)

 串間:魚のエサとなる「魚粉」に、イエバエ飼料を混ぜて使用したところ、マダイの体色やサイズに大きな違いがありました。一般的な魚粉で育ったマダイと比べて、体の色は鮮やかで、サイズは40%ほど大きい。「なにかヘンな環境ホルモンが入っているのではないか?」「なぜこんなに大きくなるんだ?」といった疑問の声がたくさんありました。

イエバエ飼料を食べたマダイは、40%ほど大きく成長した

イエバエ飼料を食べたマダイは、40%ほど大きく成長した

 安全性を立証するために、愛媛大学と一緒に調べたところ、危険性のあるモノでは出てきませんでした。養殖魚は、生け簀(す)の中でたくさんの魚と一緒に飼育されるので、ストレスを感じる傾向があるんですよね。魚のストレスを測る指標があって、調べたところ、イエバエ飼料を食べている魚はストレス値が低いことが分かってきました。

 土肥:それはなぜ?

 串間:理由は分かりません。サラブレッドのイエバエはストレス耐性が強い。そのイエバエを使っているので、魚はストレスを感じることなく、伸び伸びと育っているのかもしれません。もちろん、これは仮説です。ただ、人間もおいしいモノを口にすると、食べ過ぎたり、ほっとしたりしますよね。そうしたことが魚にも当てはまるのかもしれません。

 土肥:肥料の安全性はいかがでしょうか?

イエバエ肥料で二十日大根を栽培したところ、身の締まりがよくなった

イエバエ肥料で二十日大根を栽培したところ、身の締まりがよくなった

 串間:宮崎大学と一緒に、イエバエ肥料を使って二十日大根を栽培しました。一般の肥料を使った場合よりも身の締まりがよく、粒がそろっているモノができました。 また、一般栽培のモノは糖度が2.0~2.5でしたが、イエバエ肥料を使ったモノは4.0と、2倍近くも高い。

 原料が生ゴミや畜産糞尿なので、「本当に安全なの?」といった指摘はたくさんありますが、飼料のときと同じように、さまざまな角度から調べても、問題は出てきませんでした。

 持たない経営×ストックビジネス

 土肥:次に、ビジネスモデルの話を聞かせてください。たくさんの飼料と肥料をつくって、どのようにしてお金を回していくのでしょうか?

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