ソ連で生まれた1100代目の「ハエ」、まさかの“お宝”に!? なぜ注目されているのか (6/6ページ)

 ハエが逃げたらどうなるのか

 土肥:最後の質問です。プラントの中で卵をふ化させ、大量の幼虫をつくるわけですが、それがハエに成長して、外部に飛び出すことはないのでしょうか?

 串間:天文学的な確率で「ない」と言えます。なぜ「ない」と言い切れるのか。専用トレーのなかで生まれ育った幼虫は、外にはい出る習性があって、このときに下に落ちる構造にしているんですよね。落ちてきた幼虫が飼料になるので、サナギにはなりません。サナギにならないということは、ハエになれないということ。

 土肥:万が一、サナギになってハエになったら?

 串間:プラントの中は何重にも遮断されているので、外に出る可能性はありません。

 土肥:万万が一、隕石(いんせき)が落ちてきたら?

 串間:逃げ出すかもしれませんが、大丈夫。なぜなら遺伝子組み換えをしていませんし、外来の害虫でもありません。プラントから逃げ出すことがあっても、バイオハザード(生物災害)を引き起こすことはありませんし、生態系を破壊することもありません。この問題は、国からのお墨付きもいただいているので、心配ご無用です。

 土肥:ほっ。「ハエを選別交配させて、それをビジネスとして考えている」といってもなかなか理解してもらえないのでは?

 串間:「なにそれ? 意味が分からないよ」といった反応がまだまだ多いですね。ただ、ワタシたちはインフラを手掛けていて、一次産業を支える「0.5次産業」だと考えています。普及することに意味があると思っているので、いまはできるだけ速いスピードで駆け抜けていかなければいけません。

 (終わり)