【第28回地球環境大賞】温暖化抑止が健全な暮らしにつながる パリ協定はチャンス(3-3)

インタビューに応じる積水ハウスの阿部俊則会長(共同)
インタビューに応じる積水ハウスの阿部俊則会長(共同)【拡大】

  • インタビューに応じるWWFのマヌエル・プルガルビダル氏(共同)
  • 小林一美副市長(右端、共同)
  • 中島恵理副知事(共同)

 ■温暖化抑止が健全な暮らしにつながる パリ協定はチャンス

 □阿部俊則・積水ハウス会長に聞く

 COP24に参加した積水ハウスの阿部俊則会長が共同通信のインタビューに応じ、「企業にとってパリ協定はビジネスチャンスだと捉えている」と述べた。同社は業務で使う全電力を再生可能エネルギーで賄う国際イニシアチブ「RE100」に日本の建設業界で初めて加盟している。

 --参加した感想は

 「海外の企業は温室効果ガスの排出削減や省エネ対策で、具体的な数値目標や達成時期を明確に示して、取り組みを推し進めている。やはり日本は遅れていると感じた。世界はダイナミックに動いている」

 --環境対策はビジネスにとってマイナスにならないか

 「ビジネスと対立したり、悪影響を与えたりするものではない。今年は(地球温暖化の影響が指摘される)夏の異常気象を目の当たりにした。温暖化は次の世代ではなく、われわれの世代が何とかしないといけないと改めて認識した」

 --企業にとってパリ協定とは

 「ビジネスチャンスだと捉えている。世界の企業もそう認識して積極的に動いているはずで、この流れに乗り遅れるわけにはいかない。一方、企業には環境問題に取り組む社会的責任もあり、世界に先駆けた取り組みが必要だと肌で感じた」

 --今後の展望は

 「太陽光発電や燃料電池などを組み合わせて、エネルギー消費が実質ゼロの一戸建て住宅を世界に広げたい。温暖化を止めることが健全な暮らしにもつながる」

 ■先進国・途上国とも一層の努力を

 □ペルー元環境相マヌエル・プルガルビダル氏に聞く

 世界自然保護基金(WWF)の地球温暖化部門の責任者で、ペルーの元環境相のマヌエル・プルガルビダル氏は、共同通信のインタビューに応じ、「パリ協定の明確なルールが定まらないと、温室効果ガスの削減目標を決めたり引き上げを検討したりできない」と指摘。「発展途上国が対策を進めるには、先進国による技術や資金の支援、人材育成が不可欠だ」と強調する一方、途上国の中には政治腐敗対応などを優先させ、温暖化対策にあまり力を入れていない国があり「責任を十分に果たせていない」と述べ、双方に一層の努力を求めた。

 温暖化抑制は政府の取り組みだけでは足りず、企業や自治体、環境団体などの力を結集する必要があるとも指摘。「幸い日本では(企業や自治体でつくる)気候変動イニシアチブが設立され、取り組みの土壌はある」として、削減目標の引き上げに期待感を示した。

 ■横浜市が削減目標アピール 長野県も森林活用策を紹介

 地球温暖化対策や持続可能な社会づくりに意欲的に取り組む世界の自治体の協議会が会場でイベントを開き、横浜市の小林一美副市長は「2050年にも実質排出ゼロを目指す」とする温室効果ガスの削減目標をアピールした。

 小林副市長は削減の手段として「東北地方など、再生可能エネルギーの導入可能量が多い地域と連携を強化し、利用を増やしたい」と述べた。

 長野県の中島恵理副知事は、同県伊那市でバイオエネルギーなど森林の資源を活用した経済の仕組みづくりを進めていることを紹介。東京都板橋区の坂本健区長は、マレーシアと熱帯雨林の保全に関する環境教育で協力し、中学生を派遣してきたと説明した。ドイツやフィンランドの都市も取り組みを披露した。

 ■私たちは地球温暖化の防止に積極的に取り組んでいます

 ・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

 ・旭化成株式会社

 ・岩谷産業株式会社

 ・宇部興産株式会社

 ・株式会社エコリカ

 ・株式会社NTTファシリティーズ

 ・王子製紙株式会社

 ・株式会社大塚商会

 ・鹿島建設株式会社

 ・キヤノン株式会社

 ・キリンホールディングス株式会社

 ・グリー株式会社

 ・コスモエネルギーホールディングス株式会社

 ・サカタインクス株式会社

 ・サントリーホールディングス株式会社

 ・Jパワー(電源開発)

 ・株式会社資生堂

 ・清水建設株式会社

 ・積水ハウス株式会社

 ・大王製紙株式会社

 ・大日本印刷株式会社

 ・大和ハウス工業株式会社

 ・株式会社竹中工務店

 ・TDK株式会社

 ・東急グループ

 ・東洋インキ株式会社

 ・東レ株式会社

 ・凸版印刷株式会社

 ・トヨタ自動車株式会社

 ・株式会社日本財託

 ・日本製紙株式会社

 ・パナソニック株式会社

 ・富士通株式会社

 ・本田技研工業株式会社

 ・森ビル株式会社

 ・YKK株式会社

 (12月26日現在)