「温暖化が巨額被害招いた年」 地球環境問題めぐる世界の動き 回顧と展望 (1/4ページ)

 豪雨や熱波、山火事など過去に例がない災害が相次ぎ、地球温暖化との関連がクローズアップされた2018年。ホテルやコーヒーチェーンの「脱プラスチックストロー」など、増え続けるプラスチックごみを減らす取り組みが注目された年でもあった。18年の地球環境問題に関する世界の動きを振り返り、19年を展望する。

                  

 パリ協定達成は「程遠い」現状 CO2排出量増加、プラ汚染にも注目

 「今の傾向が続けば今世紀末には3~5度もの気温上昇に直面する。(パリ協定の)目標達成には程遠い」-。世界気象機関(WMO)のペッテリ・ターラス事務局長は11月、2018年の世界の気候に関する報告書を発表、こう警告した。

 WMOによると、18年の1~10月の世界平均気温は1850~1900年の平均より約1度高く、過去4番目に暑かった。これまでで気温が高かった年の上位20位がこの22年間に集中しており、高温傾向は明白だ。

 だが、目標達成に必要な大幅な排出削減への道は遠い。国際エネルギー機関(IEA)によると、13~16年の間、ほぼ横ばいだった化石燃料起源の二酸化炭素(CO2)排出量は17年には前年比で1.5%増えた。

 パリ協定の詳細ルールで合意したポーランドでの気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)の開幕に際し、IEAは「過去5年間減少が続いていた先進国の排出量も18年には0.5%増える見通しだ」と発表。「世界全体の排出量は前年より増えると予想され、パリ協定の目標達成は困難だ」と各国に一層の削減を求めた。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)も10月、今のペースで続くと、40年前後に世界の平均気温が産業革命前より1.5度上昇する恐れがあるとの特別報告書をまとめた。

 特別報告書は、1.5度の上昇で、猛暑や豪雨、干魃(かんばつ)などが大幅に増えて自然災害が多発。人の健康、水や食料の供給、経済のリスクが増すとする一方、2度上昇より被害が小さく、発展途上国の貧困問題の悪化や海面上昇は小さいとした。

 温暖化とともに大きな注目を集めたのはプラスチックごみによる海洋汚染の深刻化だった。

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