意識高め、ご予算低め 2019年のXマスは欧州流“実用”ギフトはいかが? (3/4ページ)

 一つは合理的で贅沢な品より使えるものが好きな国民性。もう一つはキリスト教文化と戦争中の極貧時代を体験した人々が後の世代に伝えた、「日々の糧に感謝する」という、一年の締めとしてのクリスマスの意義だ。筆者と同年代のオランダ人の多くが、幼いとき祖父母からあえて普段から使っているような日用品をプレゼントされ、それがあって当たり前のモノではなく、今年も一年それらに困ることなく過ごせたことを感謝すべき恵みであると教えられた体験をしたという。

 キリスト教文化の基本である隣人愛のムードとともにチャリティなども盛り上がるこの季節、キラキラした雰囲気に踊って贅沢品を買うよりも、そのお金を世界のどこかでクリスマスに日用品も買えない生活をしている子どもに寄附をするほうが有意義だと考える人も多い。

 ▼「Xマスバージョンの日用品」が店を彩る

 とはいえ、やっぱりあまりにしょうもない日用品はギフトとして面白みに欠ける。そのため毎年12月近くなると、もらって困らないタイプの日用品の会社がこぞってクリスマスギフト用の限定商品を売り出す。ドラッグストアには「コフレ」があふれるが、その中身は高級化粧品ではなくボディクリームや石鹸などで、価格もせいぜい10ユーロちょっとだ。

毎年定番のニベアの「コフレ」。男性用はもっと簡素で制汗スプレーやアフターシェーブが入っている(筆者撮影)

毎年定番のニベアの「コフレ」。男性用はもっと簡素で制汗スプレーやアフターシェーブが入っている(筆者撮影)

 他にも定番のクリスマスパジャマや靴下、クリスマス台所洗剤、クリスマスパンなどなんでもありで、「一年間ありがとう、良いクリスマスを」という気持ちを込めて、同僚や家族、友達同士で贈りあい、日常をクリスマス色に塗り替えてムードを味わう。

サンタがアイロンや鍋を運ぶ