社会・その他

準天頂衛星使い津波早期警戒 東海大などの研究チーム、システム開発へ (2/2ページ)

 一方、名古屋港や大阪港などの湾の奥では間に合う可能性があるため、名古屋港や四日市港に数多くの火力発電所を抱える中部電力が、この津波早期警戒システムに強い関心を持ち、実証実験などで協力している。

 長尾所長、鴨川准教授は北海道大学地震火山研究観測センターの谷岡勇市郎教授、スカパーJSATとチームを組んで、18年12月に東京で開催された内閣府の宇宙ビジネスアイデアコンテスト「s-Booster」に参加した。

 国民の生命と財産を守る技術開発は絶対に必要だが、国の科学技術予算が年々削減されていることに危機感を覚え、「自分たちも研究資金を稼がないと」(長尾所長)と参加した。

 携帯電話の基地局、放送局の送信所や中継局は地震の揺れで損壊する可能性があり、予備電源は数時間分しかもたない。衛星通信のインフラを持つスカパーJSATにとっては、確度の高い津波情報提供が他媒体との差別化にもつながりそうだ。

 1960年のチリ地震津波は約23時間かけて1万キロ以上離れた日本に押し寄せた。長尾所長は「もしこのシステムが実用化できたら、米国や中南米各国にも使ってもらいたい。環太平洋全体で津波の早期警戒にも役立つはず」と話している。

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