【松本真由美の環境・エネルギーDiary】福島・浮体式洋上発電の実証は継続へ (2/4ページ)

浮体式洋上変電所「ふくしま絆」
浮体式洋上変電所「ふくしま絆」【拡大】

  • 5メガワット浮体式洋上風力発電設備「ふくしま浜風」(福島洋上風力コンソーシアム提供)
  • バージ型浮体式洋上風力発電システム実証機(NEDO提供)
  • 洋上変電所

 実証期間が最終年度を迎えるに当たり、これまで得られた成果を客観的に総括する総括委員会が設置され、福島県沖での事業化を見据えて安全性、信頼性、経済性に関する検証を行うとともに、今後のあり方を検討しました。その結果が昨年8月に公表されました。

 同委員会は(1)世界初の複数基による浮体式洋上風力発電システムの実証である(2)世界最大級の風車を浮体構造物に搭載し実証海域に設置した(3)浮体式の洋上変電所を設置した-ことを評価しています。また、世界最大級の風車組み立てを可能とする小名浜港(福島県いわき市)の地耐力(地盤の荷重に対する耐力)を強化し、地元企業による風車タワーやケーブル用ブイの製造、風力発電事業と漁業の共存について検証したことを「実績」としています。

 2基の運転1年延長

 総括委員会は、2メガワット風車について、稼働率(稼働していた時間の割合)が94.1%、設備利用率(実際の発電量が、定格出力での発電量の何%かを示す数値)が32.9%(17年7月~18年6月)で、商用水準に達していると認めました。そのうえで、浮体式特有の高い維持管理費の低減に向けた取り組みや、長期の運転実績の積み重ねによる保険料の低減など、今後の導入に向けた環境づくりのため、2メガワット実証機は運転継続が必要と判断されました。

 5メガワット風車の稼働率は61.3%、設備利用率は18.5%(17年7月~18年6月)でした。初期の不具合により稼働率が一時低迷した期間もありましたが、運転時間の経過とともに改善しており、今後信頼性が高くなると見込んでいます。運転期間が1年5カ月と短く検証が不十分なため、引き続きデータを取得し、安全性・信頼性の実証を行っていくことが必要と判断されました。

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