【5時から作家塾】ヨーロッパで常識の「リフォーム系」施設 日本もぜひ有効利用を!! (2/4ページ)

 いずれも新しい建物には出せないレトロな雰囲気と、その建物が以前生きていた今とは違う姿が偲ばれるロマンが人々を惹きつけるのであろう。

 ヨーロッパでは「人気」というよりも「スタンダード」

 一方ヨーロッパにも「人気のリフォーム系施設」は数多く存在するが、日本と違うのは、建物は全て再利用が「基本」である点だ。日本のように30~40年で取り壊して新しい建物を建てるというサイクルはなく、建築物は用途によって内装に手を加えながら何十年、何百年と使い続けていく。

 その違いの理由はレンガ造りと木造といった建築の相違であったり、地震や湿気などの自然環境であったり、法律や、更には新品にこだわるか否かといった文化差であったり、色々な要因が指摘されているが、とにかくヨーロッパは「建物に歴史あり」で、旧奈良少年刑務所のような「刑務所ホテル」もドイツ、スイス、イギリス、フランスなどに多数存在する(刑務所は元々『宿泊施設』だからホテルと相性がいいのだろうか…)。

 そんなヨーロッパの中でも筆者の暮らすオランダで近年急速に「空き家」化が進んでいる施設はぶっちぎりで教会(宗教離れによる)、次に刑務所(犯罪率の低下と刑罰・更生教育の多様化による)、おまけでサイロ(物流スタイルの変化による)である。

 もちろんオランダ国内には刑務所をリフォームしたホテル(ヘット・アレストハウス)もあるし、港町の造船所だった土地には複合ビジネスパークができ、埠頭の巨大倉庫跡地には若き芸術家たちが集う一大アトリエスペースが誕生している。

オランダの監獄ホテル「ヘット・アレストハウス」(公式HPより)

オランダの監獄ホテル「ヘット・アレストハウス」(公式HPより)

 件の空き教会や修道院は書店(「世界で最も美しい本屋」と称されたブックハンデル・ドミニカーネンなど)、学校、ホテルやレストラン、病院、民家など、様々な新しい使命を得て人々を受け入れている。

元郵便局の建物は日本料理屋に