【太陽の昇る国へ】「令和」という新しい時代に向けて 幸福実現党党首・釈量子

新元号「令和」が書き入れられる京都・仁和寺の法要告知の駒札=1日、京都市右京区
新元号「令和」が書き入れられる京都・仁和寺の法要告知の駒札=1日、京都市右京区【拡大】

 --政府は「平成」に代わる新元号を「令和」と決定した

 令和は、わが国最古の歌集である万葉集を典拠としており、今回初めて日本古典から引用されたという点では画期的です。また、世界で唯一、日本だけが元号を用いていることは、歴史的文化的にも価値あることと思います。

 令という字について、もともとは「神様のお告げ」という厳粛な意味もあるようですが、辞書を引いてまず出てくるのは命令という意味であり、政治に携わる者は、政治を介して国民の自由を制限するようなことがないよう、心せねばとも思います。

 --政治として、次の時代をどのようなものにすべきだと考えるか

 新しい天皇、新しい元号による慶祝ムードのなかにありますが、日本をめぐる情勢は、経済的にも国際的にも、まったく楽観視はできません。中国やヨーロッパに端を発する不況や、北朝鮮・中国との軍事的緊張も高まっています。

 まず、令和のスタートに水を差しかねないのが、10月に予定されている、消費税の10%への税率引き上げです。既に幼保無償化などの審議が国会で進んでいますが、それでも、消費増税は中止すべきだと思います。経済的な打撃が大き過ぎるからです。

 政府は経済対策として、キャッシュレス決済時のポイント還元やプレミアム商品券などにおよそ2兆円もの予算を計上していますが、景気後退が予想されると認めているのならば、増税すべきではありません。

 野党からも、消費税の増税中止や減税を進める動きも出てきてはいますが、目指すべきは、経済成長です。高額所得者への累進強化や大企業への法人税増税はじめ、所得の移転にとどまるならば、国としての成長にはつながらないでしょう。また、バラマキ政策を並べ、政府の肥大化を加速させる「大きな政府」を志向する限りは、税金を上げるしかありません。やはり「安い税金・小さな政府」を目指すべきです。

 もう一つ、令和の御代に向けて懸念しているのは、日本の国家社会主義化の流れです。

 現政権は、企業の賃上げや労働規制強化に勢いよく旗を振っており、例えば厚生労働省は、残業時間を減らした中小企業に助成金まで出すようです。ただ、これで日本人が豊かになると思えません。休みが増えて給料が減っているという切実な声も大きくなっています。

 民間が富を生む環境を整えることが政治の役割だと思います。減税や規制緩和の方向に政治のかじを切らなければ、新しい御代においても、「ゼロ成長」から抜けられないのではないかと案じているところです。

 --国際関係については

 中国共産党との付き合い方を変えていかなければならないと思います。この数十年の中国経済の高度成長は、日本が下支えしてきたという面もあります。日本企業は、中国に工場を移し、技術提供も惜しみませんでした。経済成長の結果生まれた中国の覇権主義が、今、世界平和の脅威になっています。

 米国はトランプ大統領の下、対中政策を大きく転換し、中国共産党の覇権主義を本気で潰そうとしています。米中貿易戦争、南シナ海「航行の自由」作戦、ウイグル人弾圧批判がその象徴です。

 特にトランプ大統領は、台湾との関係強化に積極的に乗り出しています。米連邦議会内では、安倍首相も演説した上下両院合同会議に、台湾の蔡英文総統を招こうとする動きもあるとも報じられています。

 このような国際政治の中で、日本がどう決断していくかが問われます。国家承認も見据えての日台関係の強化に踏み切りたいところです。また、北朝鮮の非核化をめぐっても、御代替わりの直後に、一つの山場を迎えそうです。

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【プロフィル】釈量子

 しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。国学院大学文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。