ルンバの新しいモデルは家の中を掃除しながらマップを作成、そのデータを掃除に役立てるだけでなく、他社に販売していると報じられたため、アイロボットは大きな批判を浴びた。後に同社は、データをユーザーの許可なく販売、共有することはないと反論、サイトにも明確にその旨が記されている。
しかし２０１８年１０月、グーグルがアイロボットと提携、個人宅のマップを作成し、そのデータをホームスピーカーや照明などのスマートデバイスと共有すると発表した。グーグルは集めたデータはあくまで各ユーザーの所有する、インターネットでつながった家電をより便利に使えるようにするためだとし、広告目的では使用しないと強調している。
しかし、である。我々消費者には集められたデータがどのような目的でどのように使われているかなど、知りうることはまず不可能だ。
普段何気なく使っている機器から収集された個人情報が、見知らぬ第三者の手に渡っている可能性は十分にある。今後プライバシーは、お金や労力を使わないと守れないものになるかもしれない。（岡 真由美／５時から作家塾（Ｒ））
《５時から作家塾（Ｒ）》 １９９９年１月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ＩＳＥＺＥ＿ＢＯＯＫへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、２００２年４月にＮＰＯ法人化。現在は、Ｗｅｂサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター＆ライター集団として活動中。