ノーベル賞受賞・大隅氏 一夜明けメッセージ「基礎研究支える社会に」

2016.10.5 05:00

 ノーベル医学生理学賞に決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)は発表から一夜明けた4日朝、自分の受賞が「ベーシックなことをやっているといいこともある、という(研究者への)メッセージとして伝われば」と喜びをにじませ、「未来のために基礎的な研究を支える社会になってほしい」と述べた。

 東京都目黒区の東工大大岡山キャンパスで記者団の取材に応じた。

 また大隅氏は、弟子の一人でオートファジー(自食作用)の研究に取り組む水島昇東京大教授と受賞決定後、初めて直接会い、喜びを分かち合った。大隅氏は「酵母(での研究)を続けたい。それくらいまだ分からないことがある」と、研究への意欲を示した。

 2人は基礎生物学研究所(愛知県)で研究に取り組み、大隅さんは「オートファジー研究の黄金時代だった」、水島さんは「分野が発展するところに居合わせることができたのは研究者冥利に尽きる」と振り返った。

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