「甘くて濃厚、ビタミン豊富」大塚ニンジンでケーキ レストランシェフが開発 名物で山梨の市川三郷をアピール

 
大塚にんじんのパウンドケーキを作成したレストラン「ニューーポート」の小林祐介シュフ(昌林龍一撮影)

 山梨県市川三郷町市川大門のレストラン「ニューポート」の小林祐介シェフ(35)が今月、町の名物でこの季節に収穫される大塚ニンジンを使ったパウンドケーキを開発した。今月9日、県内外から観光客が訪れた「大塚にんじん収穫祭」に出品して完売。今後も大塚ニンジンを使った商品を考案し、市川三郷をアピールしていきたいという。(昌林龍一)

 町などによると、大塚ニンジンの栽培が盛んな大塚地区は、7千~9千年前に八ケ岳噴火で降り積もった火山灰が多く残り、「のっぷい」と呼ばれる柔らかく、きめ細かい土壌。ニンジンが通常よりも地中深くまで伸び、収穫時に80センチほどの長さになる。

 小林さんは「甘くて濃厚な味とさわやかな風味で、ビタミンなど栄養が豊富」と大塚ニンジンの魅力を語る。生のニンジンのにおいが苦手な人でも食べやすいのが特徴だ。

 地元で生まれた小林さんはフランスで修業し、27歳のときに、父親の憲三さんが約30年前に建てたレストランに入った。フランスでは、地元食材で料理を作る大切さを学んだため、メニューに大塚ニンジンのピラフなどを加えた。

 平成22年、市川三郷町商工会の「のっぷいプロジェクト」が伝統野菜を使った商品づくりを本格的に始め、小林さんも大塚ニンジンのジャムなどを開発した。

 県内外の多くの人に食べてもらうには、「お年寄りから子供まで食べられるケーキがよい」と考え、大塚ニンジンを細かく切って生地に混ぜたパウンドケーキを考案した。

 小林さんは、9日の収穫祭にこのケーキを30個出品し、完売した。「ケーキが甘いので子供にも食べさせやすい」と好評だったという。レストランではシーズンの3月まで、1個150円で限定販売している。

 小林さんは「ぼくは料理人なので、料理やその商品を通じて大塚ニンジンを知ってもらい、さらに全国への市川三郷町のアピールに貢献したい」と話した。