「下唇の厚い人」は企業経営に向いている 成功する人に共通する人相

提供:PRESIDENT Online
(左)ソフトバンクグループ社長 孫 正義氏●丸い鼻先は新しい情報に敏感(中)楽天社長 三木谷浩史氏●丸顔は根拠のない自信を持つ(右)ファーストリテイリング社長 柳井 正氏●山形の眉は企画力の才能がある(AFLO、時事通信フォト=写真)

 成功する人に共通する性格はあるのか。性格は「顔」に出るともいう。そこで日本を代表する7人の有名経営者について、「日本でただ1人のインストラクター」という人相診断の第一人者に診断を依頼した。その結果とは--。

 ※本稿は、雑誌「プレジデント」(2017年3月20日号)の掲載記事「性格は顔に出る 経営者の人相診断」を再編集したものです。

 耳の位置が低い人は、理想や志が高い

 「有名社長の性格診断をしたい」という依頼が編集部から来た。しばし考えて閃いたのが「顔」である。顔こそ世界に2つとないその人のオリジナルだし、「性格は顔に出る」とよく言われる。そこで米国で発達した人相学や観相学を科学的に研究する「パーソノロジー(人相科学)」の日本における第一人者、石丸賢一氏を取材した。

 まず机の上に、ソフトバンクグループの孫正義社長、楽天の三木谷浩史社長、ファーストリテイリングの柳井正社長、ルノー・日産のカルロス・ゴーンCEOといったお馴染みの社長の顔をずらり並べてから「この方々は事業で大成する顔をお持ちですか」と質問してみた。

 「仕事で大成するかどうかは耳の位置が重要です。耳の位置が低い人は理想や志が高い。しかも強烈な感情でやり抜きます。ここに並んだ名経営者の方々はすべて顔の下のほうに耳があります」と石丸氏。そう言われてみれば、確かにそんな気がする。

 「それからもう1つ、彼らは皆、頭を上から見たとき、額の横幅より後頭部の幅が広い。そういう人は行動力に優れている。掲げた理想を行動に移すのが後ろ側の脳だからです。この2つのバランスがいい人は、高い理想を長期にわたって一歩一歩、着実に実行に移します」(石丸氏)

 下唇の厚い人は、企業経営に向いている

 石丸氏によると、パーソノロジーは心理学や統計学に基づいた学問で、1920年代に米国人判事のエドワード・ジョーンズという人物が先駆者となり、中国の人相学やギリシャ時代にソクラテスやプラトン、アリストテレスらが研究した内容をまとめて体系化。後に後継者らによって大規模な統計調査が実施され、科学的な検証が行われてきたという。これまでの調査で約2万人に鑑定が行われ、85%以上の精度で正しいとわかっているものも150項目以上発見されているとのこと。石丸氏はこの研究内容を正式に学んだ、日本でただ1人のインストラクターだという。

 その古くて新しいパーソノロジーでは、耳の位置や頭の形のほかに、何が仕事で大成するポイントになるのか。

 「企業経営の観点で見れば下唇です。下唇の厚い人は、“与える”ことに喜びを感じる人。ビジネスで大きなリターンを得るには、自分から与えることが大切ですからね」(石丸氏)

 言われてみると、確かにみな下唇がボリューミーだ。ことに世界1位の総合モーターメーカー、日本電産の永守重信社長の下唇が厚いと指摘する。この社長は自身がハードワーカーで、「休みたかったら辞めればいい」「トップになるには血のにじむような努力をしろ」と社員にも発破をかけることで知られるが「この人が仕事に妥協を許さず、昼夜関係なく働いている人なら、それは会社や社員のためなのでは」(石丸氏)と分析。急に思いやりのある社長に思えてくる。

 反対に、上唇が厚い人は経営者には向かないそう。「上唇が厚い人は思ったことをそのまま語りたがるので、経営者には向いていません。その点、珍しいのが堀江さん。ドライな思考の持ち主に見えて下唇が厚い。与える人ですよ。一方で上唇も厚い。『口は災いのもと』になりかねない人です」(石丸氏)。

 堀江貴文氏がライブドア社長時代、「カネで買えないものなんてない」と豪語して社会から顰蹙を買ったこともあった。フジテレビ買収問題で社会的反発を受けたのも、口が災いしたと言えなくもない。「発言が我慢できたら、結果は違ったかもしれませんね。でもその正直さで今は世間の信頼を得ているとも言えます」(石丸氏)。

 ゴーン氏の眉、孫氏の鼻

 石丸氏によれば、一見、自信があるように見える人物にも、顔の形によって2通りのタイプがあるという。

 「丸顔の人は根拠のない自信を持つ人。孫さんや三木谷さんは典型的な丸顔。誰に何を言われようと揺らぐことがない。反対に細面の人は経験や準備で自信を持つタイプ。柳井さんも細面ですから、自信家のようで実はたくさん失敗しながら学び、成功する方法をつかんだ人でしょう」(石丸氏)。柳井社長と言えば、創業時からの失敗と成長の記録をまとめた『一勝九敗』という著書が有名だ。苦難から学んだ人のようだが、それが顔の形でわかるとは。

 「たとえば眉が山形(眉山がある)の人は、企画力やデザインの才能があります。中小企業の経営者に多い形ですが、柳井さんにはこれがある。ファッション業界で成功したのも頷けます。ただ眉山がある人は、自分1人の世界をつくりたがるのも特徴。こういう人は誰の意見も許さないし、自分の城を他人に渡したりしない」(石丸氏)

 かつて柳井氏は1度、社長を退任したがすぐに復帰して以後、継承の話は出ていないが、そういうことなのか。ゴーンさんの眉は際立った逆ハの字だ。「これは『スターの眉』と呼ばれ、表現力が豊かな証拠。とにかく立ち居振る舞いが目立つ人ですね」(石丸氏)。確かに、1社のトップになるだけでも目立つのに、この人は日産、ルノー、三菱自動車と、大手3社のトップになってしまう派手な活躍ぶりだ。

 石丸氏は鼻の形も重要だと言う。「鼻は強さを表しますが、小鼻が張っている人は人間的な強さを持っています。三木谷さんはしっかりした鼻をお持ちです。意外なのはゴーンさんの鼻が小さいこと。この方は本来、優秀なリーダーに仕えるほうが似合っているんじゃないですか」。

 石丸氏がもっとも注目した鼻の持ち主が、スズキの鈴木修会長だという。「鼻の穴がしっかり見えます。こういう鼻を持つ人は、人を疑うことを知らない人です」(石丸氏)。ヨーロッパやインド、アジアで飛躍的に市場を広げたのも、「人種や宗教にかかわらず、相手を信頼してビジネスに臨むから、世界の国々から信頼を得られたのではないか」と石丸氏は分析する。

 「孫さんも鼻の穴が見える人だから、相手を信頼するタイプですが、この方の鼻先は丸いでしょう。これは『ニュースの鼻』といって新しい情報に嗅覚を持っている人ですね」(石丸氏)。突然、ネット事業から携帯事業に切り替えたかと思うと、iPhoneの独占販売をしたり、アリババとの提携を発表したりと、寝耳に水の提携や合併を数々発表してきた孫氏だが、そうした先見性もあの団子っ鼻に表れているのか。

 「顔にはその人の脳が表れている、というのがパーソノロジーの考え方です」(石丸氏)。最初は半信半疑だったが、こう見てみるとその分析には符合するところが多い。ときにはこういうことを参考に、企業動向を追ってみるのも面白いかもしれない。

 石丸賢一

 パーソノロジスト(人相科学者)。1951年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。日本顔学会会員。日本パーソノロジー(人相科学)の第一人者。日本キネシオロジー総合学院院長。90年にパーソノロジーに出合い研究を重ねる。人相診断に関する著書多数。

 (ジャーナリスト 大島 七々三 撮影=榊 智朗 写真=AFLO、時事通信フォト)