人手不足 魅力ある環境整備が競争力に直結

 

 人口減少が加速し、今後は慢性的な人手不足が続く。企業は競争力向上と人材定着のため、最新技術の活用や魅力のある環境づくりで人を育てる工夫が求められている。

 企業研修を支援するリクルートマネジメントソリューションズの藤島敬太郎執行役員は「どこでも働ける力を身に付けることができるかが、若い世代が企業を選ぶ判断基準になる」と指摘、教育環境の整備が競争力に直結すると話した。

 長寿化や一段の年金受給年齢引き上げが予想され、若い世代はこれまで以上に長く働く人生を送ることになる。企業は「成長機会を提供しなければ、人を集められない」という。

 ただ、競争激化や加速する技術革新への対応で、中小企業を中心に人材育成に投資をする余裕が以前よりなくなっている。

 日本総合研究所の山田久理事は「非正規雇用の拡大もあり、国全体として(産業人材の)教育投資が不足している」と懸念する。また終身雇用の前提が崩れており、外部の教育機関の活用などが重要になると分析する。

 両者が注目するのは、人工知能(AI)など最新技術の活用だ。藤島氏は「テクノロジーによって、人の失敗やつまずく原因が見える。教育も効率的になっていく」と期待を寄せる。一方、山田氏は一定の効果があるとしつつも「AIはデータのない世界や未知のものに対応するのは苦手」として、人材育成でテクノロジーにはまねできない点を伸ばしていく必要があると指摘した。