働き方改革へテレワーク促進 1500社・団体、29万人参加の強化週間スタート

 
自宅でテレビ会議に参加する日本航空の堀尾裕子さん=23日午前、東京都品川区

 2020年の東京五輪・パラリンピックへ向け、職場に出勤せずインターネットを使い自宅や共有オフィスで仕事をする「テレワーク」の促進週間が23日、始まった。交通機関の混雑緩和が狙い。23日時点で1500の企業・団体、延べ29万人が促進週間に参加する予定。政府は2000団体の参加を目指す。

 日本航空のコーポレートブランド推進部の堀尾裕子部長(48)は23日、東京都品川区の自宅で小中学生の3人の子供を部活などに送り出した後、テレビ電話を使った社内会議に参加した。「普段は帰りが遅くなることもあるが、テレワークなら子供とのコミュニケーションの時間も確保しやすい」と話した。

 「家族と会話する時間が増えた」。多いときは週3度、テレワークを活用する富士通の販売推進担当の加藤修宏さんは笑顔で話す。23日も東京都の本社への通勤途中にある横浜市の共有オフィスで作業した。顧客訪問の前後は本社に寄らず、訪問先近くの拠点で仕事を終わらせる。

 ただ総務省によると、従業員100人以上の企業を対象にした17年の調査で、テレワークを導入しているのは13.9%にとどまった。日本テレワーク協会の富樫美加事務局長は「テレビ電話などの初期投資がネックになっている」と指摘する。

 テレワークの関連産業の裾野も広がっている。交通機関の混雑緩和にとどまらず、企業の人手不足対策に役立てる動きもある。共有オフィス「トリスト」を展開する新閃力(しんせんりょく)(千葉県流山市)は育児で離職した女性向けの職業訓練も手掛ける。最新のソフトウエアを使った資料作成といった内容だ。

 政府は五輪開会式が開かれる7月24日を「テレワーク・デイ」と定め、初回の昨年は約950の企業・団体が参加した。今年は「テレワーク・デイズ」に拡大、5日間にわたり参加を促す。

【用語解説】テレワーク

 タブレット端末やパソコンを活用し、職場に行かず自宅や共有オフィスで仕事をする働き方。通勤時間を削減できるほか、介護や育児の両立に有効とされる。企業にとっては人手不足の中、働き方の選択肢を増やすことで社員の離職防止にもつながり、大企業を中心に導入の動きが広がりつつある。情報漏洩(ろうえい)の防止や労務管理の徹底が課題となる。