【就活リサーチ】選考早期化、エントリー数厳選も

 

 平成31年卒業予定の学生の採用面接が6月1日に正式に解禁されてから1カ月がたち、就職採用戦線は大きな山を越えました。7月1日時点のキャリタス就活学生モニター調査では、内定率は81・1%と、昨年同様に今年も8割を超えていたことが分かりました。

 今年の特徴のひとつとして、昨年以上に採用活動が早期化したことが挙げられます。採用難を背景に、選考スタートを昨年よりも前倒しする企業が増えました。

 大手企業も例外ではありません。これまでは、いわゆるワンデーインターンシップは大手企業での実施が多くありませんでした。しかし今年は、人気企業のワンデーインターンシップに多くの学生が参加でき、意識が大手企業に向くようになりました。企業側でも、インターンシップ参加者に早めに選考を案内するケースもあったようです。

 1人の学生の企業エントリーの平均数がここ数年減少傾向にあることも特徴でしょう。これは、エントリーという行為の意味合いが変わりつつあるともいえます。

 これまでは、3月の採用広報解禁と同時に学生は企業にエントリーして、説明会などに参加し、自分に合いそうな企業選びをするという流れでした。一方、ここ数年は採用広報解禁と同時に、選考申し込みに当たる「本エントリー」とする企業が増えています。かつてはエントリー数だけで100社近くあったのですが、今年の平均は、30・7社にまで減少しており、志望度の純度が高くなっているといえるでしょう。

 今年は特に、学生が厳選して就活を進めたようです。「エントリーシートを提出しても、落ちることなく次の選考に進める企業が多かった。全部を受けると日程的につらいので、選考が進む中で志望度が低い企業は切った」と話す学生もいました。

 早々にITベンチャーの内定を得たAさんは、3月以降は第1志望群である大手人気企業に照準を合わせて就活に臨みました。「5月の連休前頃から人気企業の選考が集中するため、志望度の高い企業が決まると低い企業を辞退していった」と振り返ります。

 第1志望の企業は最終面接の手前で駄目だったそうですが、第2志望の企業からの内定は獲得できました。しかし、来年再チャレンジしようか就職留年を悩んでいるそうです。今年、手応えがあったなら再チャレンジしたくなるかもしれませんが、安易な就職留年は考えものです。対策をすれば来年、内定がもらえるという保証はありません。自分だけで決めるのではなく、必ず家族や周りとよく相談をして決めるようにしましょう。(キャリタス就活 吉田治)

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