【きのうきょう】小さな庭
浜松市浜北区 金子利代子 54 無職
強い雨が降り始めると鳥はキャーと悲鳴のような鳴き声を上げ、慌てて飛んでいった。身を守る隙間は見つけられただろうか。わが家の木々にはいくつかの鳥の巣が見られるが巣でこの大雨はしのげるのだろうか。
強風の夜が明け、庭を確認すると栗の枯れ葉が落ち、お隣の敷地に入り込んでいる。それを片付けていると、鳩がクックルーと鳴く。コオロギ以外の秋の虫も鳴き始めた。
草を刈っているとかつて天竜川が流れていたころのものと思われる美しい石がたくさん出てくる。土の湿り気を帯び、あめのような透明感があって、中には宝石かと思うほど美しいものもあり感動する。最近では石を探すために草を刈っている。
今年はカブトムシをたくさん見た。暑い日が続いていても夏の虫は秋の虫に変わる。土の中では新たなセミやカブトムシの幼虫が育っていることだろう。
命ある限りこの小さな庭を守り続けよう。
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