中古ファッション買います 買い替え時に下取り、相場教えるアプリも
使わなくなった洋服やバッグなど、中古ファッション用品の買い取りが人気だ。年末の部屋の片付けで、この先も着るのかどうか迷う服、使わないかもしれない小物が出てきた人も多いのでは。そんなとき、自動車のように中古品を「下取り」してくれるサービスが便利。中古品は値動きが激しいため、売り時を見定めるために現在の相場を教えてくれるアプリもある。
年に数回買い替え
中古ファッションの買い取りは、店舗での査定・買い取りのほか、スタッフが顧客宅を訪問したり、宅配便を利用したりするサービスまで、幅広く展開されている。
「営業なのでジャケットとスカートやパンツは何着か必要。いつも同じ服では印象が悪いので、年に数回買い替えている」と話す東京都の会社員、橋本蘭さん(36)。2年ほど前から「ZOZOUSED(ゾゾユーズド)」(東京)が運営する「買い替え割」というサービスを利用している。
通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」で新品を注文すると、それまでに同サイトで購入した商品の中から、中古品として下取り可能な物のリストと価格が表示される。売りたい物を選ぶと、下取り分が新品価格から値引きされ、注文は完了だ。
古くなる前に
後日、送付用のバッグが郵送されてくる。このバッグに、下取りに出す服を入れて宅配業者に手渡すだけだ。会社側は買い取った商品を中古品販売サイトに出品して売る。橋本さんは「フリマアプリより手軽。着ていない服は古くなる前に売って、限られた収納スペースを有効に使っている」と話す。
ゾゾユーズドは、約2年前にサービスを開始した。それまでは一般的な中古品買い取りを手掛けていたが、下取りを導入してから利用者は急増したという。宮沢高浩社長は、「グループの膨大な売買データを基に、お客さんに納得してもらえる買い取り価格を提示できるのが強み」と強調する。
10分で参考査定額
高級ブランドの時計、バッグなどの中古買い取り店「なんぼや」を展開する「SOU」(東京)は「miney(マイニー)」というアプリを提供。自分が持っている商品の写真を撮って送ると、10分ほどで参考査定額が届く。
現在の価値だけでなく、同社の取引データを基に推計した過去1年間の相場の推移も分かる。相場が一定程度変動すると知らせてくれる機能もある。崎本晋輔社長は「クローゼットにしまっておくうちに商品の価値は下がる。使わなくなった物を有効に活用し豊かな生活に役立ててほしい」と話す。
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■楽天市場にウォルマート
楽天は、インターネットの仮想商店街「楽天市場」に、米小売大手ウォルマートの通販サイトをオープンしたと発表した。楽天によると、ウォルマートが日本で通販サイトを開設するのは初めて。
名称は「ウォルマート楽天市場店」で、衣服やアウトドアグッズ、おもちゃなど約1200点を取り扱う。サイトは米国のウォルマートの通販サイトと連動しており、在庫情報などが反映される。今後、商品数を拡充する。
商品は米国から日本に空輸して配送するため、価格には関税や税金などが含まれる。ウォルマートの子会社の西友がサイトの運営を代行し、キャンセルなどの際の顧客サービスを担当する。楽天とウォルマートは1月に業務提携した。
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