【女性起業家のOLトリセツ】部下からイタイと思われてる? 「フェイスブックおじさん」にならないために
こんにちは。株式会社スマートメディアCEOの成井五久実です。「フェイスブックおじさん」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、SNS、とくにフェイスブックでちょっと“イタイ”投稿をしている30代後半以上の男性を主に指し、若い世代が揶揄して使う言葉です。最近、私もよく耳にするようになりました。
SNSは便利な発信ツールですが、実は間違った使い方をしてしまうと、SNSを上手に使いこなす若いOLたちから「あの人、イタイ」と思われてしまう可能性があるのです。
一度、そのレッテルを貼られてしまうと、ビジネスシーンでもそのイメージがついて回ることになるのが恐ろしいところですよね。
投稿の頻度がやたらと高かったり、筋肉自慢をしたり、長々と自分の趣味について書いたり、仕事やニュースに対して、自分の考えを押しつけがましく展開した投稿をしたり…。
もし、こうしたフェイスブックの使い方をしていたら要注意! あなたも部下から「フェイスブックおじさん」と思われているかもしれません。
そうならないために、今回はSNSの使い方について考えてみたいと思います。
「フォロワーにどう見られたいか?」を考えながら投稿する
SNSは、人からこう見られたいと思ったら、簡単に「なりたい自分」を演出できる場所。自分の価値を高めるにはもってこいのツールです。
だからこそ、人からどう見られたいのかを考えることがとても重要。部下や後輩から「どんな上司に見られたいか?」と考えながら、その像に合った投稿をしていきましょう。
私自身のケースもちょっとご紹介しましょう。
私はPR会社の営業マネージャーをしていた時代、いつか起業して女性のキャリアを支援したいという夢があったので、「女性に憧れられるような自分」をSNSで意識的にプロデュースしていきました。
話題のレストランやホテルを訪れては投稿したり、紅葉や花火など、シーズンに合わせた投稿をしたりすることで「トレンドに敏感な女性」を演出していたのです。
トレンドを知っている先輩と思われたことで、「いいお店知りませんか?」「友達の誕生日プレゼントでオススメなものを教えてください」と後輩女子から頼ってもらえるようにもなりました。
ビジネスで繋がりたい人に向けては、話題のビジネス書の感想を投稿して、経営に興味がある勉強熱心な女性を演出。ビジネス界の大物に会ったら、一緒に写真を撮って投稿、さらに有名社長にタグ付けしてもらったりもしていました。
フォロワーに向けて、どういう自分を演じたいか? このことをつねに考えながら、時間をかけて一つ一つの投稿を作るのです。だから、写真の加工から文章作成まで、毎回1時間くらいはかかりますが、それほどSNSでは「セルフブランディング」の観点で考えることが重要だと思っています。
その投稿は誰に見てほしいですか? その人に、あなたはどんな人だと思われたいですか?
こうしたことを考えながら、ぜひ自分に合ったやり方を考えてみてください。
仕事とプライベートの投稿は「1:1」が理想
仕事に対する考えや実績など、ビジネス色が強い投稿が続いたり、逆に趣味や子供の写真など、プライベート色が強い投稿ばかりが続いてしまうと、もう見るのをやめてしまう人も出てきます。せっかく投稿しても、その手法がまずいばかりにスルーされてしまうのです。
あるいは「なんか偏ってるな」と思われてしまうか。こうなってしまうと、「フェイスブックおじさん」と呼ばれかねない事態です。
理想は「仕事とプライベートの投稿が1:1の割合」になること。SNSではこの「バランス」がとても大事です。
仕事もプライベートも両方大事にし、全力で楽しんでいる。そういう男性は魅力的なので、女性からも同性からも好かれますよ。
また、仕事について投稿する時は、「俺の手柄」感が出ないように意識することも大切です。自慢も、「イタイ」と思われる原因になってしまいます。
例えば、会社でMVPを取ったことを投稿するとしたら、その仕事に対してどのような姿勢で取り組んでいたのか、プロジェクトを成功させるまでにはどんな苦労があったのか。事実だけではなく、自分の「想い」までセットで語る。
投稿者の「想い」が見えれば、見る人が「共感」できる投稿になります。
また、自分のことだけでなく、部下や後輩が評価されたら、それも喜ばしいこととして投稿するのがオススメです。
部下の活躍を喜べる器の大きな上司は尊敬されますし、投稿してもらった部下も、いろんな人に活躍を知ってもらえて嬉しいはず。ますます「この上司についていきたい」と思うでしょう。
「仕事とプライベート」、そして「自分と部下」。どちらかに偏りすぎないよう、バランスを意識して投稿するのが、フェイスブックのうまい使い方です。
ちなみに、大事な報告など、本当に見てもらいたい情報を投稿する時は、日曜の夜、午後9時~10時に投稿するのがオススメです。
日曜の夜は飲み会も少なく、みんな明日からの仕事に備えて在宅していることが多い。必然的にスマホに接触している率が高くなるのです。私の会社で運営しているWEBメディア「JION」も、この時間帯にアクセスが集中しています。
投稿の時間帯も考えながら、SNSを効果的に使っていきましょう。
人の投稿にもリアクションをする
自分にしか興味がない人は、相手にも興味を持ってもらえません。それはSNSでも同じ。
発信するばかりで、人の投稿には何もリアクションをしない人はあまり印象が良くないのです。
だから、人の投稿にも積極的に「いいね」やコメントをしましょう。もちろん業務中は目の前の仕事に集中しなければいけませんが、通勤時や移動時間などの隙間時間にチェックし、タイムラインに流れてきた順に、可能な限りリアクションするのです。
リアクションはあなたの投稿に共感しました、という意思表示。そして、共感は連鎖するものだと思います。よく「いいね」をしてくれる人には、こちらも「いいね」をしたくなりますよね。
また、「最近、資格の勉強頑張ってるんだね」など、部下のSNSを見て声をかけてあげると、円滑なコミュニケーションを取ることもできます。話題づくりのためにも、SNSは便利なツールです。
細かいところまで見てくれている上司には、部下も親しみを感じる。このちょっとの手間が、部下との距離を縮めることにもなるのです。
いかがでしたか?
ご紹介したポイントを踏まえながらうまくSNSを使って、ぜひ部下や後輩と良好な関係を築いてくださいね!
【プロフィール】成井五久実(なるい・いくみ)
起業家。1987年福島県生まれ。東京女子大学卒。著書「ダメOLの私が起業して1年で3億円手に入れた方法」(通称:ダメ億/講談社)が販売開始から3カ月で重版となる。新卒で ディー・エヌ・エー(DeNA)に入社し、デジタル広告営業を経験。その後、トレンダーズ株式会社に転職、100社以上のPR・女性マーケティングを担当する。2016年、28歳で株式会社JIONを設立。情報サイト運営を通し、立ち上げからわずか5カ月で黒字化を達成。会社設立から1年後の2017年、3億円で事業売却。現在は、株式会社ベクトル傘下のメディア運営会社スマートメディアの社長を務め、「クレイジー」「OPENERS」「JION」など10のWEBメディアを運営している。その傍ら、女性起業家を支援する活動にも従事。
【女性起業家のOLトリセツ】は成井五久実さんが職場の女性との上手な接し方を教える連載コラムです。更新は原則第3水曜日。アーカイブはこちら
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