「エヴァ」の世界の住民に! 有明にミニチュアテーマパーク施設構想
レジャー施設の企画、調査、準備などを扱うSMALL WORLDS(スモールワールズ、東京都港区)が今月上旬、東京都内で東京・有明エリアに開業予定の世界最大の屋内型ミニチュアテーマパーク施設「SMALL WORLDS TOKYO」の制作記者発表会を開いた。代表取締役の近藤正拡(こんどう・まさひろ)氏らが新たなテーマパークにかける意気込みを語った。(SankeiBiz編集部)
住んで楽しむ…“圧倒的な没入感”を提供
「SMALL WORLDS TOKYO」は総面積8000平方メートル。「空港」や「スペースセンター」といった 7 つのエリアにおいて現実世界とバーチャル世界を80分の1のスケールで表現し、これまでにない“圧倒的な没入感”を提供する。特に、施設のメーンエリアでは日本の人気アニメコンテンツである「エヴァンゲリオン」「美少女戦士セーラームーン」の舞台を再現。エヴァンゲリオンの「第3新東京市」に、自分自身を3Dスキャンしたフィギュアを置くことで“住んで楽しむ”体験を提供する「住民権つきフィギュア・プログラム」を第1弾として予定している。
近藤氏は「観る・撮る・押す・操る・塗る・作る・住む」といった来場者に提供できる体験の構想を語り、来場者と施設の距離の近さをアピール。ミニチュアの15~30センチ手前にドリンクホルダーが備えてある手すりを設置し、ミニチュアのセットをゆっくり楽しめる環境をつくる考えを示した。また、設置されているフィギュアが紛失したことを「Aさんが現在行方不明」、飲み物がミニチュアにこぼれたことを「Bエリアの下水管が現在破裂」などと設置されたデジタルサイネージにニュースとして配信し、ひとつの事象として提供するアイデアも披露した。
動画提供:SMALL WORLDS.Inc
発表会にはエヴァンゲリオンシリーズなどの著作権管理を行うグラウンドワークス:の代表取締役である神村靖宏氏も急遽登壇し「SMALL WORLDS TOKYO」について言及。アニメを制作する側からもミニチュアの精巧さを評価した。
成長続く余暇市場をターゲットに
政府が推進する働き方改革の影響で日本の余暇市場は成長を継続。製造業などの多くの産業が成熟期を迎えるなか、それに代わって観光や娯楽・文化・教養といった個人の余暇にかかわるビジネスが拡大している。公益財団法人 日本生産性本部 余暇創研発行の「レジャー白書2018」によると、2017年の余暇市場は69兆9310億円と、前年比0.2%増。加えて、訪日外国人観光客の増加により、遊園地、レジャー・テーマパークなどの観光・行楽部門では2.6%増加するなど、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年を前にますます成長が期待されている。
元東京ディズニーランド総合プロデューサーの故・堀貞一郎氏が発想の原点であるSMALL WORLDS。堀氏の意志を受け継ぎ、日本の文化発信基地として2022年には沖縄にも開業を計画している。以後1年に1拠点の開業を目指し、国内にとどまらない日本発の「グローバル・コンテンツ企業」を目指す。