パパ編集部員の育休エブリデイ

職場復帰して1年 仕事の傍ら、父として育児で心掛けていること

SankeiBiz編集部

 昨年5月から半年間の育児休業を取得したSankeiBiz編集部の男性部員が、自身の育児体験を6回にわたって綴った連載【パパ編集部員の育休エブリデイ】。今回、フルタイムで職場復帰してから1年が経ったのをきっかけに、2児の子育てと仕事の両立に日々奮闘する現在の様子を3回のスピンオフでお伝えします。第1回は子供たちと過ごす一日のサイクルなどドタバタの近況を報告。ご興味がある方は、お付き合いいただければ幸いです。(文・大竹信生/SankeiBiz編集部)

 これまで本連載を読んでくださった読者はご存知かもしれないが、私は昨年5月に第2子となる長男が誕生したことをきっかけに、6カ月間の育休を取得した。当時の詳細についてはぜひ過去記事を参照していただきたいのだが、長期育休を取得した主な目的は「産後の妻をサポートするため」だった。

 2人目が生まれたときに上の娘は2歳0カ月。世間でよく“魔の2歳児”と揶揄されるイヤイヤ期の真っただ中で、おまけに保育園に入れなかった待機児童だ。新たに乳幼児が生まれたことで育児は24時間体制となり、産後の疲労や痛みを抱える妻の負担は一気に増す。近くに頼れる親戚もおらず、妻一人で2児の面倒を見ながら家事もこなす“ワンオペ育児”という事態はなるべく避けたかった。私は幸いにも職場の理解があったので、上司と相談したうえで育休を取得することにした。それは、「育児・介護休業法」で私たち労働者に与えられた権利でもあるのだ。

 そんな半年間の育休生活で私がどれだけ妻をサポートできたのかは分からないが、昨年11月1日に職場復帰してから早いもので、もう1年が経った。所属部署は育休取得前と変わらず、現在もSankeiBiz編集部で勤務している。主な仕事内容は外部ライターとのやり取りを含めた複数コラムの編集、新規事業やコンテンツの企画、私が担当する自動車の連載【乗るログ】の取材・執筆などである。報道機関という不規則な職場環境にある中で、私の勤務時間は幸いにも10時~19時が中心であり、働き方は本人の裁量に任されていて自由に動くことができる。もちろん会社側の配慮もあるのだが、育児中の私にとって働きやすい環境であるのは間違いないし、非常にありがたいことだ。

 改めて私の家族構成を紹介すると、私と妻、長女、長男のいわゆる核家族で、都内で生活している。今では娘が3歳半、下の長男は1歳半になる。そしてもちろん、育休は終わっても育児は毎日24時間続いている。とくに妻は上の娘が生まれたときから育休を取得しており、保育園に入ることを“諦めた”2人の子供と一日中過ごす日々。それが楽しく幸せなことであると同時に、ストレスや肉体的疲労がたまりやすい環境でもある。家事・育児に毎日頑張る妻を見ていると、本当に頭が下がる思いだ。

 日々2つのことを意識

 ちなみに、フルタイムで復帰した現在の平均的な一日のサイクルはこんな感じだ。

平均的な一日のサイクル

  8:30 起床 → シャワー → 朝食 → 食器洗い → 洗濯乾燥機の予約

 10:00~10:30 出社(担当コラムの編集や取材活動)

 14:30 昼食(自宅に戻って食事を取ることも)

 19:30 帰宅 → 夕食(子供の食事のサポートも)

 20:00 子供とお風呂(娘は3歳にして1時間近い長風呂派…)

 21:00 子供とレゴやBRIO、トミカやシルバニアファミリーで遊ぶ

 22:00 娘に絵本を読んで寝かしつけ(下の長男は妻が担当)

 23:00 部屋の片づけ、食器洗い、洗濯物を畳む

 24:00~25:00 就寝

 現在、育児に奮闘している多くの方と同様に、私も目まぐるしい日々を送っているが、少しでも妻や自分自身の負担を軽くしようと、いろいろ模索しながら家事と育児に取り組んでいる。トライアル・アンド・エラーを繰り返しても最適解が見つからず、考え込んでしまうこともたまにあるが、とりあえず下記2点だけは実践するように心掛けている。

 1点目は「5分早く帰宅する」という努力だ。これは私が編集を担当するコラムの一つ、【デキる男は住まいから】の筆者でライフオーガナイザーの香村薫さんがSankeiBizに寄せた記事を参考にしている。

 特に心に響いたのが、「家事をすることばかりが家事シェアではありません。『少しでも早く帰れるように頑張る』という姿勢をみせるのも家事シェアの一歩になります」というくだりだった。

 「妻からしてみると、特に何かしなくても家に夫が居てくれるだけで安心するものです」という言葉はまさに、私の妻もよく口にしていることだ。

 帰宅が遅いと子供がすでに寝ていて少し寂しい気持ちになるが、少しでも早く帰宅すれば、ドアを開けた瞬間に子供たちが「パパ!」と満面の笑みで駆け寄ってきてくれる。私にとって一日で一番幸せな瞬間だ。そのためにも「早く家に帰る!」をモチベーションに仕事に励んでいる。

 休日は家族サービスに徹する

 2点目は「休日の家族サービスを欠かさない」ということ。会社が休みの日に「少しでも仕事をしたいなぁ」なんて思う時もよくあるのだが、毎日のように子供たちに付きっきりで遊ぶ妻の負担を減らすためにも、休日は一切仕事のことは考えず、家族サービスに徹するように心掛けている。まとまった休みがあればテーマパークや水族館、動物園など子供の刺激になるような場所にも積極的に連れて行くようにしている。ミッキーやミニーと写真を撮ったり、可愛らしい動物たちに癒されると、親にとってもいい気分転換にもなる。

 ほかにも頑張りたいこと、取り組みたいことはたくさんある。そのうちの一つに「日々の家計簿をつける」という目標があるのだが、今のところはレシートを溜める一方で何もやれていない。子供たちが夜更かし気味なのも悩みだ。お風呂と寝かしつける前の遊びの時間を短縮したいと思っているが、なかなか思うように事が運ばず、これといった解決法が見つからないままでいる。

 とにかく3歳児と1歳児と過ごす生活はハプニングだらけ。どこを探しても見つからなかった「しゃもじ」が翌日になって洗濯カゴの中から出てきたり、洗濯機の扉を開いたら、紙パックに入った飲みかけのリンゴジュースが出てきたり…。犯人は下の子でほぼ間違いないだろうと思っている。いたずら盛りで、財布の中身をばらまいたり、気がついたら私の社員証を首から下げて歩いてる(危ない!)なんてことは日常茶飯事。親にとって苦労は多く、子供たちはちょっとしたことでもワンワンと大泣きするが、それでも今の育児生活は笑顔と笑いに包まれていてとっても楽しいのだ。

 次回は口が達者になった長女が見事な口答えで親を“困らせる”様子など、子供たちの成長ぶりを中心にお伝えします。11月16日に掲載予定です。お楽しみに。

 SankeiBiz編集部の男性部員が半年間の長期育児休業を取得した実体験をリポート。慣れない子育てに奮闘しながら気づいたことや疑問に思ったことを赤裸々に綴ります。【パパ編集部員の育休エブリデイ】のアーカイブはこちらから。