「下剋上受験×ビリギャル」 受験界のカリスマが初対談
受験シーズンを控え、「下剋上(げこくじょう)受験」の桜井信一さんと「ビリギャル」こと小林さやかさんのトークイベントが21日、東京・大手町のサンケイプラザで開かれた。産経新聞社と産経新聞出版の共催。中学・大学受験の“両カリスマ”の初共演に、受験生の親子ら約200人が聞き入った。
桜井さんは、中卒の父親が娘と猛勉強して桜蔭学園を目指したベストセラーで、ドラマ化もされた実話「下剋上受験」の著者。小林さんは、120万部超のヒットで映画化された「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」の実在モデルとして知られる。
素顔を明かしていない桜井さんは、サングラス姿で登壇。「勉強は世界が変わる」という娘の言葉を紹介し、「娘は難関中学でキャビアのような粒よりの学友と出会い、医学部をめざすなど人生の具体的な目標を得た」と話した。小林さんも「受験は学歴を得るためでなく、身を置く環境を選ぶこと。尊敬できる人たちに出会い、いろいろな価値観に触れられた」と大学生活を振り返った。
桜井さんは、自身のブログに親たちから「うちの子は全然やる気が出ない」との悩みが年に数百通届くことを明かし、「具体的な勉強法は塾が教えてくれるが、やる気を引き出すのは親の役割。あの手この手で子供を調子に乗せることに死力を尽くした親の子供が、難関中学に届く」と指南した。小林さんは「その子ができるレベルまで戻って取り組めば、勉強が好きになる。自己肯定感を少しずつ生んでいくことが大事」と語った。
最後の質疑応答で、小6の受験生の母親が入試当日の心構えを質問。桜井さんは「『頑張れ』では精神主義になる。子供が落ち着くような具体的なアドバイスをしてあげて」と助言した。小林さんが「変わったことはせず、あなたが一番勉強したんだよと言って送り出してほしい」とエールを送ると、満員の会場は拍手に包まれた。
関連記事