デキる男は住まいから

家庭の防災グッズ、準備よりも大切な3つのこと

香村薫

 防災用グッズを準備する上で大切な事

 前回、2月24日に掲載した《3月1日は「防災用品点検の日」 避難リュックの中身はそれで大丈夫?》は災害を想定して、避難用リュックに何をどれくらいの量入れればよいか? ということをお伝えしました。準備をすることは必要です。ただ、準備以上に私が大切だと感じていることが3つあります。今回は本当にその時が来た際に避難グッズが使えるようになるために、やっておいてほしいことをお伝えします。

 (1)半年に一度の見直し

 避難グッズは一度用意すると、安心して放置しがちです。これが、残念ながら半年も経過すると中身を忘れてしまうのです。私自身、市販の避難リュックを買って5年、すっかり放置していた経験があります。そろそろヤバイな…と気になり、いざ中身を開けてみると、バンドエイドやウェットシートはカピカピに干からびており、マスクだって衛生的にどうなのか? と不安になりました。飲み物や食べ物も賞味期限切れ。さらに「カセットガス」「乾電池」「ヘルメット」といった、食べるモノ以外にも使用期限があることを知ってビックリしました。そんな期限切れのものばかりを持って避難所に駆け込んだところで何の役にも立たないな、と反省したのです。

 また、冬は必須のカイロや毛布も、真夏ならひんやりシートやうちわがあった方が重宝します。冬は携帯トイレの数を増やしたいですし、夏は水の量も増やしたい。重さを考慮しながら本当に必要なモノを! と、定期的にモノの交換を行ってみてはいかがでしょうか。

 我が家では3月1日と、防災の日である9月1日の年に2回は必ず中身の総点検をすると決めています。これが必ず実施できるのであれば、リュックに入れる水や食べ物も「災害用」という高価な商品ではなく、通常使っているもので事足ります。その結果、コストも低減できますね。

 (2)自分以外の家族が知っているかどうか

 災害はお父さんが在宅時に起こるとは限りません。中身を把握していない妻や子供が、とっさにリュックを持って逃げるでしょうか?

 私だったら、「逃げなきゃ! でも、これって懐中電灯って入っているかしら?」「子供のオムツはさすがにないわよね、別で持っておかなきゃ!」など考えてしまいそうです。1分1秒を争うタイミングでもたついていては、一次避難用リュックの意味がありませんよね。我が家では、避難用リュックの中身は家族みんなでチェックし、みんなで入れ替えています。入れ替えを手伝った人はその時に交換した古い方のビスコやキャラメルなどを食べていいよ、というルールにしてあります。

 実際に家族にリュックを背負ってもらって、マンションの1階まで階段で降りられるかどうか? も確認。そういう体験が記憶に残って、いざというときにリュックを持って逃げてほしい! と願っています。

 (3)ヘルメットのかぶり方をチェック

 もうひとつ、普段使わないモノとしてヘルメットが挙げられます。我が家が用意したのは折りたたみタイプのもの。家に子どもしかいない状態で災害が発生した場合でも、「災害だ! ヘルメットを被ろう!」とピンときてほしいのです。

 そこで、月に一度はヘルメットを出して組み立てて、「たたいて・かぶって・ジャンケンポン」をするようにしています。折り畳み式の方は、ぜひ組み立てる練習を家族でやってみてくださいね。以上、参考になりましたら幸いです。

香村薫(こうむら・かおる) 片づけの専門家
ライフオーガナイザー
大学卒業後、トヨタグループ会社に入社。そこで学んだトヨタメソッドを家事に応用した「トヨタ式おうち片づけ」を提案。片づけサポート業務「ミニマライフ.com」を起業。全国での講演活動、個人宅での片づけサポートを行う。著書に「トヨタ式おうち片づけ」「トヨタ式超ラク家事」(ともに実務教育出版)「トヨタ式家事シェア」(主婦の友社)がある。NHKをはじめTVや新聞・雑誌などメディア出演多数。

【デキる男は住まいから】はライフオーガナイザーでミニマライフ.com代表の香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウなどを伝授するコラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら