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新型コロナ感染発症日ピークは「7月27~29日」 分科会が分析

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は21日、感染状況について「全国的に見れば、今回の感染拡大はピークに達したものと考えられる」と評価する分析結果をまとめた。発症日のピークは「7月27~29日頃」とした。しかし、大阪府や沖縄県などは重症者が増える傾向にあり、西村康稔経済再生担当相は今月21日の記者会見で「油断せず引き続き緊張感を持った対応が必要だ」と述べた。

 分科会の分析では「一部の地域では、新規感染者数は緩やかに減少を始めていると考えられる。同時に減少傾向かどうかはっきりしない地域もある」と指摘。「中高年層の感染者増加に伴い、大阪、沖縄、愛知、福岡などで重症者が増加傾向にある」とも強調した。尾身茂会長は20日、日本感染症学会の講演で「全国的に見るとだいたいピークに達したというのが私たちの読みだ」と語っていた。

 一方、西村氏は1人の感染者が平均何人にうつしたかを示す「実効再生産数」について、8月3日に東京都0・8▽大阪府0・9▽愛知県0・8▽沖縄県0・9-とそれぞれ「1」を下回ったことを明らかにした。1を上回れば感染が拡大し、下回れば縮小に向かっていることを意味する。ただ、数値は1に近いことから、「再拡大の可能性がある」という。

 分科会メンバーの感染症の専門家は、先行きが見通せない理由について「お盆休みの影響がどう出るかという不確定要素がある」と説明した。