書評

『不安を煽(あお)りたい人たち』上念司、篠田英朗・著

 ■論客2人が“専門家”らを糾弾

 新型コロナウイルスが騒がれ始めた頃、「人と人の接触を8割削減できなければ42万人が死亡」「日本は既に感染爆発している」などの情報がメディアで飛び交った。

 本書では、2人の論客がこうした情報を発信してきた“煽(あお)り系専門家”たちを糾弾。またコロナ問題に限らず、日本学術会議や憲法改正などの問題にも触れている。

 感染者ゼロを目指してロックダウン(都市封鎖)や過剰な検査を実施し、かえって医療崩壊を招いた欧米諸国。一方、「三密の回避」を中心とした抑制管理で対処してきた日本モデルは世界に誇るべきとしている。(ワック、900円+税)