新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活習慣が大きく変わる中、健康を維持する取り組みの「実行力」には都道府県で差があることが分かった。大阪府は5項目のうち食生活と睡眠で全国1位に。常にイライラセカセカしている「いらち」で知られる大阪人だが、ストレスも6位と高水準で、規則正しい生活を送っていたことも判明した。
「運動」1位の東京が総合トップ
エイジングケア商品を開発するアンファーは、心身の健康や生活習慣について聞く全国規模のアンケート「ニッポン健康大調査2021」をインターネットで実施。運動、食生活、睡眠、嗜好(しこう)品(飲酒・喫煙)、ストレスの5項目を都道府県ごとにスコア化して、独自に総合的な「健康生活習慣実行力」を算出した。
健康生活習慣実行力ランキングのトップ3は東京都、栃木県、徳島県の順で、運動のスコアで全国1位だった東京都が総合でもトップに立った。東京都ではストレッチやヨガに積極的に取り組む人が多いことも分かっており、同社は「コロナ禍の中で意識的に運動習慣を築いている傾向が垣間見える」と分析している。
ワーストは昨年に続いて青森県。運動や嗜好品のスコアはやや改善されたものの、「睡眠時間が7時間未満」の人が多く、睡眠のスコアが最下位だった。
上位にランクインした都道府県は5項目のスコアがバランスよく、さまざまな面から健康に気を遣っている傾向が見られた。
しかし、食生活と睡眠では1位、総合でも9位だった大阪府は、嗜好品では最下位クラスの45位に。同社は「飲酒・喫煙が根強いことがうかがえる」と指摘した。
アンケートの結果を受け、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックの知久(ちく)正明院長は、コロナ禍にあって健康を取り戻す生活習慣として通勤代わりの有酸素運動や、野菜や青魚を摂るバランスの良い食事などを挙げ、「節酒、禁煙などなど健康的な生活習慣をより見直すことが重要と思われます」とコメントしている。
アンケート結果は47都道府県の男女50人ずつ、計4700人の回答をもとにまとめられた。