コロナ禍の中で7回もキャンセル
コロナ禍で海外渡航は難しくなっていますが、ワクチン接種が進んだら「○○に行きたい!」と考えている方は少なくないでしょう。同時に、航空会社のマイルを貯めている方はたくさんいらっしゃるはずです。ちなみに、ANAもJALも、マイルの有効期限は通常、利用月から36カ月後です。マイルを貯めている方は、航空券に交換しづらかった時期のマイルの管理をどのようにされていますか?
私はANAのマイルをメインに、JALのマイルも貯めています。コロナ以前は1~3カ月おきに海外渡航をしていたため、コロナ禍で海外航空券のキャンセルを7回もおこないました。行きたい場所に行けなくなったのは残念ですが、こればかりは仕方がありません。海外渡航が安心してできるようになるまでは、うまくマイルを管理したいと考えています。
「特別条件」でのキャンセルは有効期限が36カ月延長される
私は航空券のキャンセルを繰り返した結果、ANAとJALについては、キャンセル時のマイルの取扱いにも多少詳しくなりました。飛行機が飛ばなかったり、コロナの影響で渡航が難しい場合は、「特別条件」に該当し、マイルが払い戻されます。しかも、払い戻されるマイルの有効期限は、36カ月も延長してもらえます。キャンセルに伴うマイルの減算や、キャンセル料の支払いも発生しません(特別条件に該当する場合)。
唯一失敗したのは、早めにキャンセルをしてしまった航空券。旅行時期が近づいてからキャンセルすれば、特別条件が適用された便だったのに、早々にあきらめてキャンセルしたら、通常のキャンセル料金が発生してしまいました。旅行時期が近づいてからキャンセルすれば、特別条件に該当してキャンセル料が発生しなかったことを、別件で航空会社に問い合わせをしたときに知りました。
「特別条件」に該当するか、否かで、キャンセル料金の有無が決まります。キャンセルする場合はHP上で特別条件に該当するかを確認するか、航空会社に問い合わせをしたうえで、キャンセルの手続きに進むことをおすすめします。
早期予約のキャンセルで発生しがちな「有効期限切れ」
キャンセルを繰り返しているために、私が保有するマイルのほとんどは有効期限が延長されていますが、喜んでばかりもいられません。なぜなら、特別条件が適用されるキャンセルを繰り返した結果、ANAとJALのマイルが合計で100万マイル近くまで増えているいっぽうで、希望通りの航空券に変えられるのかに不安が生じているからです。航空券以外の特典へ交換する方法もありますが、一生懸命貯めたマイルは、航空券以外には交換したくないのです。
私の場合、会社員の夫や娘、大学生の息子たちと「夏休みの繁忙期」に欧米線のビジネスクラスに搭乗するのを目的にマイルを貯めています。当然、かなり人気の路線ですから、ANAは355日前、JALは360日前という、予約開始日の開始直後に予約しています。繁忙期に人気路線のビジネスクラス席を3席や4席取るためには、予約の際は“数分の勝負”になることも少なくありません。
予約をしたら、すぐに「航空券を発券」します。発券の締め切り日までに航空券として発券をしないと、予約が取り消されてしまうからです。発券した航空券の有効期限は1年間(航空会社によっては期限が異なる可能性があります)。ほぼ1年後の予約をしているわけですし、家族の夏休みに合わせていますから、我が家の場合、予約の取り直しはできません。
気を付けるべきは、自己都合のキャンセルの場合、払い戻し手数料マイルを引かれたあとの(現金でキャンセル料を払う航空会社もある)マイルの払い戻しはあっても、有効期限の延長はないこと。航空券と交換した時点では有効期限まで余裕のあったマイルも、キャンセルの時点で有効期限が切れていることは少なくありません。
私も何度か、有効期限切れのマイルを没収された経験があります。たとえば息子の海外修学旅行と重なって、泣く泣くキャンセルしたら、その時点で有効期限が切れていた6万マイルを没収された経験もあります。
航空券として発券して、旅行を心待ちにするあいだに「有効期限が切れるマイル」が発生するのはよくあること。マイルの有効期限の管理はアプリを使ってきちんとおこなうのがおすすめです。
有効期限を延ばすために「ポイント運用」を実践
マイルが失効しないようにするために、最近は買い物で発生したマイルは、マイルに交換せず、「ポイント運用」にまわしています。
たとえば私は、毎月、楽天市場で買い物をしています。楽天市場の買い物などで貯まった通常ポイントは、「ANAのマイルに2ポイント=1マイルのレート」で交換できます。ですが、交換してしまうと、その時点で有効期限が36カ月のマイルになるわけです。
そこで、通常ポイントのほとんどは、ポイント運用にまわして温存するようにしています。マイルが必要なときに通常ポイントに戻そうと考えているからです。通常ポイントは、期間内に一度でも獲得すれば有効期限が1年間延長されるので、運用しなくても温存はできますが、運用すれば増える可能性が期待できます。
ただし、1日にマイルに交換できるのは1000ポイントのみ。そのため、運用から引き出して通常ポイントに戻したら、毎日のようにマイルへの交換作業をおこなう必要がありますが、そういった手間をかけてもマイルの失効を防ぎたいのです。ポイント運用は積極的に運用するコースを選択しているからか、運用成果もよく、ポイント数がかなり増えています。
ちなみにPayPayの利用で発生するPayPayボーナスも、「ボーナス運用」にまわしています。買い物のたびに数円から数十円程度のボーナスが発生しますので、その分をボーナス運用に充てているわけです。楽天ポイントも、PayPayボーナスも、自分のお金を拠出するわけではないので、積極的に運用するコースの選択がおすすめ。楽天ポイントに加えてPayPayのボーナス運用分も、右肩上がりで増えています。
マイルに交換できるまでポイントを「移動」させることも
最後に少し、マイルの貯め方についてお話します。私は飛行機に乗って貯めるマイルよりも、日常の生活費の支払いで貯まるマイルのほうが多くなっています。いわゆる「陸マイラー」と呼ばれるタイプです。ANAのマイルは、年間で20~30万マイル貯まりますので、毎年夏休みに家族(5人家族ですが、3人か4人で)でビジネスクラスに乗って、欧米各地の旅行を楽しめているわけです。
マイルを貯めて海外航空券を手に入れるために、光熱費や電話代のように、毎月発生する支出はANAカードで支払っています。電車代などはJALカードに付帯しているSuicaの機能で支払っています。電子マネーやコード支払いで発生するマイルやポイント分も、できる限り、マイルに交換しています。直接だとマイルに交換できないポイントでも、別のサイトにポイントを移動させ、最終的にはマイルに交換する努力をしています。
たとえば、ある格安航空券の販売サイトで発生するポイントは、直接マイルに変えられませんでしたが、SBI系列のポイントサイトへの移動が可能でした。そこで、SBI系列のポイントサイトにポイントを移動させ、最終的にANAのマイルに交換しました。またポイントサイトでは、マイルの交換レートが変動することもあるので、ポイントサイトでの交換レートが有利になるタイミングを、有効期限ギリギリまで待つようにしています。
「マイル温存」で、行きたいときに行く
こうした日々のささやかな努力もあって、繁忙期にビジネスクラスでの渡航が実現しています。まだまだ楽しい気持ちで海外渡航できる状況ではありませんが、マイルを使った航空券の予約は、ほぼ1年前にスタートします。旅行に行きたい時期にマイルを活用できるように、マイルの獲得や管理に力を入れてみてはいかがでしょうか。
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